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リコー:R1S

最終改訂:2003.11.30(前回:2001.12.23)
2001年11月24日(土)
 2001.11.24(土),高尾山に紅葉の撮影に行った帰りに新宿のドイカメラ・中古フロワーに寄ったら,以前より欲しい思っていた 「リコー:R1S」の逆輸入品が新品・6ケ月間保証で14,800円で販売していたので,早速,購入しました。これはヨドバシカメラだと正規品で19,800円(ポイントが10%付くので,実際は17,820円相当)なので,これよりかなり安く感じたからです。

 同じようなコンパクトカメラで 「コニカ:Big mini BM-301」を持っているというのに,なぜ,このカメラが欲しかったかというと,このカメラは焦点距離が24mmの広角レンズ専用カメラとしても使えるからです。といっても,これは反則技の上,画面の周囲がかなりの光量不足となってしまうという欠点があるのですが。

 すなわち,このカメラは普通の状態だと30mmの焦点距離のレンズが付いています。そして,パノラマ撮影もでき,その際,焦点距離は30mmレンズ(P)そのままか,24mmレンズ(WIDE-P)のカメラとなるかを選択します。なお,いずれの場合もパノラマ状態とするために,フィルムの上下にプラスチック製のシャッターが降り,上下部分が写らなくなり,中心部のみ横長に写るようになります。

 しかしながら,このシャッターを下りなくしてしまえば,単純に24mmレンズのカメラとして使えるようになるわけです。裏蓋を開けるとレンズの周りに四角い枠があり,その右側の枠の上の所に小さな四角い穴が2つあります。上の枠と2つの四角い穴の中央部位の間の下部に,幅2mm,長さ5mm程の大きさの厚紙を差し込むと,シャッターが下りなくなり,それで,切り替えスイッチをパノラマ24mm(WIDE-P)とすると,24mmレンズとして普通に撮影できるようになります。ただし,30mmの場合はF3.5ですが,24mmだとF8となってしまいます。その上,24mmF8というのは絞り固定だそうです。なお,使った紙は,カレンダーの紙を切って,折り畳んで上記の大きさにして使いました。また,色は念のために乱反射が起きないように黒のマジックで塗っておきました。しかしながら,これを行うと,必然的に周辺部の光量不足が起こる訳で(パノラマの場合は上下に下りるシャッターにより,光量不足のところをマスクしているというわけです),これがどこまで我慢できるかということだと思います。

 なお,このカメラ,電池を入れていない状態だと,ファインダーの写る範囲を示す線が薄くてひどく見難いのですが,電池を入れると,30mmとパノラマ30mm,パノラマ24mmがきちんと区別され,また,線もきちんと見えて非常にいいのですが,逆に,24mmとして使おうとすると,上下がどの範囲かとわかりにくくなるという欠点になってしまいます。

 また,説明書は米語と中国語で,まあ,わかりにくいカメラではないので,いいのですが,やはり私の米語読解力の不足がありますので,日本語の説明書を某所より借りて読みました。すると,やはり,コニカビックミニと比較して,色々面倒な所がありました。

(1)ストロボ不使用の設定はスイッチを切ると,元の暗い場所ではストロボを使うの設定に通常設定に戻ってしまう。

(2)遠景を撮るときは,「MODE」ボタンにより,設定しなければならない。これもスイッチを切れば,通常設定に戻ってしまう。

(3)ピントを合わせる被写体が周りの方の場合,普通のカメラだとフォーカスロックで行うが,このカメラでは「MODE」ボタンにより「シングルオートフォーカスモード」を選択してから行わなければならない。

(4)「コニカ:Big Mini」も「リコー:R1S」も電圧が3Vの筒型電池を使っているというのに,前者は「CR123A」,後者は「CR2」と異なるものを使っている。

とまあ,色々と気になるところもありますが,ものすごく軽いカメラなので,持っていても苦にならないところがいいです。

2001年12月 2日(日)
 2001.12. 2(日),晴海の「第一生命ホール」でクラシック音楽のコンサートがあったので, 「リコー:R1S」を持参しましたら,前の公園の紅葉が見事だったので,早速,撮影しました。

 このカメラ,普通のものと異なり,フィルムは裏蓋を開けて右側に入れ,普通とは上下逆さまに入れます。そして,フィルムのべロ部を左側に置いて裏蓋を閉めると,フィルムが自動的に巻きあがり,カメラ上部の液晶の数字が0から始まり36まで増えて行きます。すなわち,この数字が残りの撮影可能枚数というわけで,シャッターを押すと,この数字が減っていきます。そして,写された部分はフィルムカートリッジに戻るというわけで,間違えて裏蓋を開けてしまっても,写した大部分は無事だという,極めて初心者用に作られているのですが,逆に,最初にフィルムが全部巻き取られるまでに30秒間位かかるのが,まだるっこいです。また,普通,36枚撮りフィルムの場合は38枚程度撮影可能ですが,このカメラでは数字は36までのようで,36枚しか撮れません。しかしながら,今回私は24枚撮りフィルムを入れたのですが,24ではなく25が表示され,計25枚撮ることができました。

 さて,今回は「ストロボ発光無し」,「シングル・オートフォーカスモード」で撮影しました。これでないと,ピントは中央部にあってしまいますので,風景写真はうまく撮ることができませんし,また,ストロボが光ってしまう可能性がありますので。なお,この場合,電源を切るとこの設定が消えてしまいますので,要注意です。これと比べれば,この設定が消えないようになっている「コニカ:Big mini 3」の方が遥かによくできています。ただし,あちらはかなり重いという欠点がありますが。

 そして,ピントを合わせたいところにファインダー中央をあわせ,シャッター半押しで緑ランプがついたところで,カメラを少し動かして最終的な構図を決め,シャッターを押すという,コニカでやっているのと同じやり方で,紅葉の撮影を行いました。1枚撮るとフィルムが巻き上がるのですが(正確に言うと巻き戻るのですが),確かにインターネット上のホームページに書かれているように巻き上げ速度は遅いですが,デジカメに慣れていれば我慢できる範囲だと思います。また,レンズが30mmの場合はファインダー内の白枠がハッキリしていて見やすいですが,24mmにした場合(既に改造済みで,パソラマ撮影ではなく単純に24mmレンズでの撮影となっています)は,パノラマ用の枠しか見えないために,写る範囲の短い方がわからないのは,設計想定外のことをしているので,仕方がないというところでしょう。

 ということで,瞬く間に25枚の撮影が終わってしまいました。後は,現像して,どの程度が写っているかですね。なお,このカメラの軽さと薄さはすごく頼りなく感じますが,持って歩くには最適ですね。

 なお,オートフォーカスですが,合った時に黄緑色のランプが付くのですが,これが点滅状態,すなわち,合わないということが何回かありました。すなわち,このカメラのオートフォーカスはかなり被写体を選ぶ感じがします。もっともこういう場合は,ちょっとずらして合わせればいいのですが,この場合は「シングル・オートフォーカス」モードにしておく必要があります。また,ファインダー中央内のどのものにピントが合ったかで,中央部の3つの内の1つが表示されるのですが,これは意外によくわかり面白かったです。そして,コンサートの帰りに,上野のヨドバシカメラに現像とプリントを依頼しました。

2001年12月 3日(月)
 2001.12.3(月)に結果を確認しました。このカメラ30mmの時でも周辺光量不足(特に四隅)があります。やはり,軽さ・薄さと写真の性能とは両立しなかったと思います。また,24mmの時はかなりの周辺光量不足と共に,四隅の画像はかなりぼやけていました。まあ,これはパノラマ撮影では写らなくしている部分を写しているとのことで仕方がないことでありますが。

 ということで,30mmはともかく(きちんと写って当たり前ですので),24mmはまあ実用になるというところでしょうか。

2001年12月14日(金)
 2001.12. 8(土),鎌倉に紅葉の撮影に行ってきました。持参したカメラはコダックのスライド用フィルムを入れたコンパクトカメラ「リコー:R1S」とデジタルカメラ「キャノン:IXY DIGITAL」という極めて怠惰な構成です。感想はというと,一眼レフでの撮影と異なり,「作品を作る」(すなわち,構図はどうなっているか,写る範囲はどうか,どこにピントを合わせるか,背景や前景のボケはどうなっているか等)ことはほとんど考えずに,単純に構図と太陽の光によるゴースト等を考えるだけなので,極めて気楽に撮影できました。

 12/14(金)にスライドの現像が上がったのですが,インターネット上の個人のホームページに「このカメラはプリント用フィルムにむく」旨が書かれていたので,露出がシビヤーなスライドフィルムでは大丈夫かと心配したのですが,露出はきちんと合っていましたので安心しました(私は露出過度の方が好きなので,正確に言うと,普通の目で見ればややス少露出過剰というところだと思います)。しかしながら,驚いたのは(というのは正確ではなく当たり前なのですが),最初に撮ったスライドの番号がNo.36になっていたことで,当然,最後のはNo.1ということです。これは,このR1Sは最初にカートリッジからフィルムが全部巻き上げ,その後,撮影されたものがカートリッジに戻るという形式のものなので仕方がないのですが,こういうのはプリントの場合はNo.がプリントの裏面に印字されるだけなので気になりませんが,スライドの場合はマウントに見える形で印字されるので非常に妙な感じです。後は,勿論,36枚しか撮れないことで,マウントされていない黒いフィルム片を見ると,後2枚は撮れるのにと思ってしまいます。これから考えると,「コニカ:Big Mini BM-301」の方がスライドフィルムには向いているような気がします。勿論,こちらだと35mmレンズですので,準広角レンズというところですが,1枚目はNo.1となりますし,フィルム1本で38枚位は撮れますので。

<備考>
 1995年初頭(1994年末?)に「リコー:R1」が発売されたが,このカメラのレンズはボディを薄くすることを優先したため「画面周囲がぼやける」との欠点があり,それを改良した「リコー:R1S」が1995.11に発売された。当初はボディがシルバーとブラックの2種あったが,2000年上半期に両者とも販売中止となった。しかしながら,2001年上半期にシルバーボディのみ再発売された。

<2003.11.30追記>
 2003.10.19(日)に,JR武蔵小金井駅より徒歩15分の「小金井公園」内にある「江戸東京たてもの園」にて,「リコー:R1S」にコニカの24枚撮りのネガ用フィルムを入れて,撮影を行いました。このフィルムを入れると,残り枚数を示す表示が「24」になると思っていたら,何と「27」を示していました。すなわち,36枚撮りのフィルムは36枚しか撮れませんが,24枚撮りのフィルムだと27枚撮れることになります。しかしながら,現像したフィルムを見ると,なぜか26枚しか写っていませんでした。この理由はわかりません。全く不思議です。と言っても,36枚撮りフィルムより,撮影枚数に関しては徳用なことは間違いありませんが。


<リコー:R1S>

<主な仕様>
名 称: リコー R1S
形 式: 35mmレンズシャッター式オートフォーカスカメラ
レンズ: 30mmF3.5(4群4枚) マルチコーティング
レンズ: パノラマ時 24mmF8(6群6枚)
ピント合わせ: パッシブ式マルチオートフォーカス,0.35m〜無限大
シャッター: プログラム式電子シャッター,約2秒〜 1/500秒
露出制御: 2分割SPD受光素子使用,連動範囲EV2〜15
内蔵ストロボ: 逆光時,約3mまで自動発光
ストロボ充電時間: 約5秒
フィルム感度: ISO50〜3200
フィルム装填:裏蓋を閉じることにより,全部巻き取る予備巻き上げ式
電 池: リチウム電池CR-2(3V)1個
大きさ: 幅117mm×高さ61mm×奥行き25mm(グリップ部を除く)
重 量: 145g(電池除く)
発売年月: 1995年11月
発売時価格: 41,000円
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<付属品等>

上:カメラケース(腰下げ可)

中:外箱(米語の他,中国語の記載有り)

下:説明書(米語及び中国語。絵は前のページにまとめてあり,文章と絵がいっしょの日本語版とはかなり異なる)


<パノラマ撮影と24mm化>

<30mmレンズ使用時>

赤○部分の切り替えスイッチにて,30mm,30mmパノラマ(P),24mmパノラマ(WIDE-P)を切り替える。左写真は30mm使用時。

なお,フィルムはレンズの左側ではなく,右側に入れる。
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<パノラマ写真撮影時>(30mmパノラマ・24mmパノラマ)

30mmパノラマ(P),24mmパノラマ(WIDE-P)とすると,左写真中の赤○の通り,上下にシャッターが下り,フィルムの上下約4mmが隠されて写らなくなる。なお,プリントする際,プリンター機が自動的に普通のプリントが2枚横に並んだようなパノラマプリントとなる。
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<24mmレンズとして使用する方法>

24mmパノラマ化として,かつ,上下に下りるシャッターを下りなくすれば,24mmレンズとして使用できるようになる。下りなくする方法には色々あるが,一番簡単なのは,左の写真に示した通り赤○部分に黒い厚紙を入れて,シャッターが上下に下りなくすればよい。しかしながら,当然,写真の四隅は光量不足とピントの不足が起こる。


<作例写真>

30mmレンズ状態(四隅の光量不足有り) 24mmレンズ状態(四隅の光量不足が目立つ)


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