ジェーン・オースティン,Jane Austen,いつか晴れた日に,知性と感性,高慢と偏見,自負と偏見,ブリジット・ジョーンズの日記,マンスフィールド・パーク,エマ,クールレス,ノーサンガー・アベイ,説得,説きふせられて,待ち焦がれて,Sense and Sensibility,Pride and Prejudice,Mansfield Park,Emma,Northanger Abbey,Persuasion,matsumo,matsumo2,matsumoto,matumoto
Japanese Only
Home(gozaru) Home(coocan)

ジェーン・オースティン

最終改訂:2010. 4.25(前回:2003.12.30)

 ジェーン・オースティンに関して初めて意識したのは,エマ・トンプソンが出演している映画「いつか晴れた日に」(アン・リー監督)を観た時でした。そして,いっぺんに,姉のエレナ役を演じた彼女ではなく,妹のマリアン役を演じたケート・ウィンスレットのファンになってしまいました。この当時のケート・ウィンスレットの若さと健康さは第一級のものでした(ケート・ウィンスレットに関しては,その後,「タイタニック」(ジェームス・キャメロン監督)や「ハムレット」(ケネス・ブラナー監督)等を映画館で観ましたし,ビデオ等で,「タイム・マスター/時をかける少年」,「日陰のふたり」を観ました)。この映画は英国の美しい風景と共に,有産階級の家庭での音楽の様子等も描かれており,今でも私のお気に入りの映画の1本です。また,オースティンの原作の小説も読もうということで,近所の図書館にあった原作の「いつか晴れた日に -分別と多感-」の単行本を借りて読み,映画は小説に比べて随分,劇的にしているが,小説も非常に面白いと思いました。それにしても,今まで欧州の小説は沢山読んでいたのに,オースティンを読んでいなかったのを後悔しました(岩波文 庫の「エマ」は持っていたのですが,途中で挫折したと思います)。

 その後,今度はLDで「エマ」(ダグラス・マクグラス監督)を観たのですが,今度はエマ役を演じたグゥイネス・パルトロウのファンとなり,その後,「ジェファーソン・イン・パリ」(ジェームズ・アイヴォリー監督),「恋に落ちたシェイクスピア」(ジョン・マツデン監督)と映画館で観て行きました(これ以外に,映画館では,「ダイヤルM」,「偶然の恋人」,「デュエット」及び「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」を,ビデオで「大いなる遺産」,「スライディング・ドア」を観ています)。また,こちらも,挫折した岩波文庫の「エマ」を読みました。

 そして,決定的だったのが,2001年の正月だったと思いますが,夜中にNHK-TVにて,英国のBBC放送が製作した「高慢と偏見」が3回に分けて放送され,更に,BBCの製作ではないのですが,英国の他の放送局によって製作された「エマ」が放送された時でした。前者は素晴らしく,ジェーン・オースティンの小説ってこんなに素晴らしかったのか,今までなぜもっと熱心に読まなかったのだろうかと公開しました。このTVドラマ版は,女優さんはブスっぽいのですが,演技力が素晴らしいのと,何と言っても演出,景色の美しさには驚嘆しました。これは勿論,録画していましたので,何回も観ました。これは2ケ国語放送だったので,まず,日本語で聴き,それから英語で聴きました。

 一方,後者の「エマ」はその時は気が付かなかったのですが,「から騒ぎ」(ケネス・ブラナー監督)に出演し,また,後に「パール・ハーバー」で有名になったケート・ベッキンセールが主役のエマを演じていました。しかしながら,私はグウィネスによって演じられた軽快なドレス姿の方が好みなので,おそらく,当時の服装をまねしたケート版は重さを感じてしまいました。

 BBC放送は自国の小説のTVドラマ化に非常に熱心なようで,オースティンを含めて多数の小説がドラマ化されているようです(勿論,メインは英国の小説のようです)。そして,2001年の中旬,NHK-TV放送の好評を受けて, DVDにて,これらのドラマが多数発売されました。この中には勿論,オースティンも含まれていたわけで,「高慢と偏見」(製作:1995年)のほか,「知性と感性」(製作:1990年),「エマ」(製作:1993年),「マンスフィールド・パーク」(製作:1996年)のほか,「ある貴婦人の肖像」(製作:1968年,原作:ヘンリー・ジェイムズ),「バカニアーズ」(製作:1995年,原作:イーディス・ウォートン),「われらが友」(製作:1998年,原作:チャールズ・ディケンズ),「虚栄の市」(製作:1998年,原作:ウィリアム・サッカレー),「アンナ・カレーニナ」(製作:1977年,原作:トルストイ)を購入しました。

<2003. 9. 7追記>
 今まで行ったことがない米国amazon社からのDVDの輸入を行いました。と言うのは,秋葉原の「ラジオ会館」2Fの輸入DVD専門店や,秋葉原の石丸電気の輸入DVDコーナーで見掛けないことがなく,また,最新映画ではないので,店に来そうもないものが,どうしても欲しかったと言うわけです。

 ここ1年間位,ずうっと欲しいと思っていた DVDでしたが,クレジットカードの番号を登録して買う決心がつかなかったので(カード番号等を悪用されるのが嫌だったので),いつも欲しい欲しいと思ったままだったのですが,今年の夏休みは雨ばかりで,出かける気にならなかったので,ようやく決心して,購入したと言うわけです。買ったのは,いずれもジェーン・オースティンの小説を映画化したもので,値段は以下でした。

 (1)Emma(16.99$)
 (2)Mansfield Park (16.99$)
 (3)Persuasion (20.96$)
 (4)Northanger Abbey (17.98$)
 梱包・送付料:11.95$
 合計:84.87$

 また,依頼:8/14,到着:8/18と,送料は3種類の内,もっとも安いもので依頼したにもかかわらず,4日間で到着しました。なお,価格的には,現在,1ドル=120円ですので,送料込みの4枚で1万円,すなわち,1枚2500円程ですので,日本の廉価盤DVDの価格と言ったところでしょうか。

 また,4枚の内,(1)と(4)はリージョン・コードが「0」だったので,日本のDVDプレーヤーでも再生することができました。

<2003.12.30追記>
 2003.12. 2(火),ようやく,米国の「リージョン・コード1」のDVDも再生できるDVDプレヤーを購入しました。これは,「SONY:DVP-NS530」と言う日本のDVD(リージョン・コード2)を再生するためのDVDプレヤーを,愛知県豊橋市にある「第一無線」が「リージョン・コード1」のDVDも再生できるように切り替えスイッチを増設して改造したものです。値段は12,800円,これに送料1,200円,消費税:700円,銀行振込代:105円を合わせて14,805円とまあまあ満足できるものでした。

<2010. 4.25追記>
 ジェーン・オースティンのDVDは日本でも人気があるのか,2005年には1枚500円の「高慢と偏見」(1940)が,2008年には一般的な価格のエマ(1997),ノーサンガー・アベイ(2007),マンスフィールドパーク(2007)が発売されました。一方,米国では「分別と多感」(1971,2008),「高慢と偏見」(1980,2005),「マンスフィールド・パーク」(1986),「エマ」(2009),「説得」(1971,2007)のほか,「高慢と偏見」のインド映画版まで発売されましたので,こちらも入手しました。ここのところ,1$=100円以下なのがうれしいですが,送料が1枚につき500円程度と結構かかるのが困りものです。
 また,本の方も,この7年間で文庫本を中心として13種類程出て,私がジェーン・オースティンに興味を持った頃とかなりな様変わりをしております。

<ジェーン・オーステインの長編小説と映画・TV映画>

<Sense and Sensibility>
<年譜>
1795年(20歳) 書簡体小説「エリナーとマリアンヌ」(Elinor and Marianne)を書き始める。
1797年(22歳): 「エリナーとマリアンヌ」の推敲にとりかかり,「分別と多感」(Sense and Sensibility)と改題する。
1811年(35歳): 「分別と多感」を校正し,3巻本を匿名でエガトン社から自費出版する(1811.11出版)。

<本>
「エリナとメアリアン(上)(下)」(伊吹知勢訳): 新月社(1947/48出版)単行本
「いつか晴れた日に ―分別と多感」(真野明裕訳) キネマ旬報社(1996.6出版)単行本(398ページ)
「エリナとメアリアン : 分別と多感」(伊吹知勢訳): 文泉堂出版(1996.9出版)単行本(280ページ)[ジェイン・オースティン著作集. 1]
「分別と多感」(中野康司訳): 筑摩書房(2007. 2出版)文庫本(535ページ)
「知性と感性」(工藤政司訳): 近代文芸社(2007.11出版)単行本(442ページ)
「分別と多感」(日向由美訳): ハーレクイン(2007.12出版)文庫本(310ページ)

<映画・TV>
1971年: 「?(原題:Sense and Sensibility)[英,TV](178分) <米国DVD>
 監督:David Giles, 出演:Michael Aldridge,Sheila Ballantine,Joanna David,Isabel Dean,Robin Ellis
1981年: 「知性と感性」(原題:Sense and Sensibility)[英,TV](174分) <DVD>
 監督:ロドニー・ベネット, 出演:Irene Richard,Tracey Childs,Annie Leon,Robert Swann,Donald Douglas
1995年: 「いつか晴れた日に」(原題:Sense and Sensibility)[英米,映画](136分) <LD,DVD>
 監督:Ang Lee, 出演:Emma Thompson,Kate Winslet,James Fleet,Tom Wilkinson,Harriet Walter
2008年:「分別と多感」(原題:Sense and Sensibility)[英,TV] (174分) <米国DVD>
 監督:John Alexander, 出演:Hattie Morahan,Charity Wakefield,Dan Stevens,Janet McTeer,Mark Williams

<その他>
 ケイト・ウィンスレットが出演している映画「いつか晴れた日に」と原作の小説を比較すると,映画の方がかなり劇的に作られている上,話の期間も短縮されています。一方,TVドラマ「知性と感性」(1981)は映画版よりは小説に近いと思います。こちらは映画版とは異なり,姉役も実際の役柄に近いひどく色っぽい女優さんが演じており,妹役の女優さんは少し病的でヒステリー気味な感じがよく役に合っていると思います(また,色っぽいですし)。また,1971年と2008年のTVドラマは演じている役者さんが年齢的に合わない感じです。
 と言うことで,結論としては,話を楽しむには映画版を(こちらは,女優さんもいいですし),原作の雰囲気を知るには1981年のTVドラマがいいと思います)こちらは音楽がいいですし。
-
-
-
<Pride and Prejudice>
<年譜>
1796年(20歳):
書簡体小説「第一印象」(First Impressions)を書き始める。
1797年(21歳): 「第一印象」を書き終える。
1812年(36歳): 「第一印象」を推敲し,「高慢と偏見」(Pride and Prejudice)と改題する。
1813年(37歳): 「高慢と偏見」をエガトン社から出版する(1813. 1出版)。

<本>
「高慢と偏見(上)(下)」(野上豊一郎訳・平田禿木訳): 国民文庫刊行会(1926/28出版)[世界名作大観 ; 英国篇 第8,9巻]
「自尊と偏見(上)(下)」(海老池俊治訳): 弘文堂書房(1940出版)文庫本(224+?ページ)・・・(下)は出版されなかった可能性有り
「高慢と偏見(上)(下)」(富田彬訳): 岩波書店(1950出版)文庫本(?+271ページi)
「自負と偏見(上)(下)」(中野好夫訳): 新潮社(1963出版)文庫本
「高慢と偏見」(阿部知二訳): 出書房(1968出版)世界文学全集
「高慢と偏見」(伊吹知勢訳): 講談社(1969出版)世界文学全集
「自負と偏見」(中野好夫訳): 筑摩書房(1972出版)[筑摩世界文学大系. 33]
「高慢と偏見」(伊吹知勢訳): 講談社(1972. 2出版)文庫本(498ページ)
「高慢と偏見」(伊吹知勢訳): 講談社(1975出版)[世界文学全集. 21]
「自負と偏見」(中野好夫訳): 筑摩書房(1975. 9出版)[近代世界文学. 11]
「高慢と偏見(上)(下)」(富田彬訳): 岩波書店(1994. 7出版)文庫本・改版版(337+270ページ)
「高慢と偏見」(伊吹知勢訳): 文泉堂出版(1996. 9出版)[ジェイン・オースティン著作集. 2]
「高慢と偏見」(阿部知二訳): 河出書房新社(1996.11出版)文庫本(528ページ)
「自負と偏見」(中野好夫訳): 新潮社(1997. 7出版)文庫本(606ページ)
「高慢と偏見(上)(下)」(富田彬訳): 岩波書店(2002.11出版)ワイド版文庫本(337+270ページ)
「高慢と偏見(上)(下)」(中野康司訳) 筑摩書房(2003. 8出版)文庫本(360+323ページ)
「高慢と偏見」(阿部知二訳): 河出書房新社(2006. 2出版)文庫本・新装版(536ページ)
「高慢と偏見」(田中淳子訳) ハーレクイン(2007.12出版)文庫本(308ページ)
「高慢と偏見(1)(2)(3)」(望月 玲子作) 宙出版(2009. 4出版)文庫本・漫画
「Pride and Prejudice―高慢と偏見」(寺沢美紀訳) IBCパブリッシング(2009. 7出版)単行本(170ページ)・・・縮訳

<映画・TV>
1940年: 「高慢と偏見」(原題:Pride and Prejudice)[米,映画](118分) <DVD>
 監督:Robert Z. Leonard, Rudolf Ising, 出演:Greer Garson,Laurence Olivier, Mary Boland, Edna May Oliver, Maureen O'Sullivan
1967年: 「?」(原題:Pride and Prejudice)[英,TV]
 監督:ジョーン・クラフト, 出演:不明
1980年: 「?」(原題:Pride and Prejudice)[英,TV] (265分) <米国DVD>
 監督:Cyril Coke, 出演: Elizabeth Garvie, David Rintoul, Emma Jacobs, Moir Leslie, Sabina Franklyn
1995年: 「高慢と偏見」(原題:Pride and Prejudice)[英,TV](300分) <DVD>
 監督:サイモン・ラングトン, 出演:Colin Firth,Jennifer Ehle,David Bamber,Crispin Bonham-Carter,Anna Chancellor
2001年: 「ブリジット・ジョーンズの日記」(原題:Bridget Jones's Diary)[米,映画] (97分) <DVD>・・・翻案
 監督:Sharon Maguire, 出演:Renee Zellweger,Colin Firth, Gemma Jones,Celia Imrie,James Faulkner
2005年:「プライドと偏見」(原題:Pride and Prejudice)[米,映画](127分) <DVD>
 監督:Joe Wright,出演:Keira Knightley,Matthew Macfadyen,Rosamund Pike,Jena Malone,Carey Mulligan
2005年:「?」(原題:Bride and Prejudice)[インド,映画] (107分) <米国DVD>・・・翻案
 監督:Gurinder Chadha, 出演:Martin Henderson, Aishwarya Rai,Nadira Babbar, Anupam Kher,Naveen Andrews
2016年:「高慢と偏見とゾンビ」(原題:Pride and Prejudice and Zombies)[米,映画]](108分)<DVD>・・・翻案
 監督:Burr Steers, 出演:Lily James,Sam Riley,Jack Huston,Bella Heathcote,Douglas Booth
<その他>
 1995年のTVドラマと原作の小説とは後半がかなり異なっており,小説よりかなり劇的になっています。特に,エリザベスがダーシーの館に行くシーンは大きく異なっています。小説もTVドラマもどちらも素晴らしいです。1940年のグリア・カースン出演の映画では,勿論,彼女がエリザベスを演じているのですが,あまりに彼女が立派すぎて,あのようなことが起こるとは思えません。最近では,キーラ・ナイトレイがエリザベスを演じた映画が1995年に製作されましたが,こちらも今三のできでした。1980年のTVドラマは衣装が当時のものに近いのかもしれませんが,古くさく見えます。また,翻案と言うべきインド映画もありますが,歌と踊りの映画ですので,別物と考えた方がよいと思います。 「ブリジット・ジョーンズの日記」は大筋のみが「高慢と偏見」ですが,きちんとダーシーという「高慢と偏見」の主人公が出てきます。

 と言うことで,映像ではやはり1995年のTVドラマがその内容,役者さん達の魅力から言って,ピカ一だと思います。 
-
-
-
<Mansfield Park>
<年譜>
1811年(35歳):
「マンスフィールド・パーク」(Mansfield Park)を書き始める。
1813年(37歳): 「マンスフィールド・パーク」を書き終える。
1814年(38歳): 「マンスフィールド・パーク」を3巻本でエガトン社から出版する(1814. 5出版)。

<本>
「マンスフィールド・パーク」(臼田昭訳): 集英社(1978.11出版)[世界文学全集. 17]世界文学全集(430ページ)
「マンスフィールド・パーク」(臼田昭訳): 文泉堂出版(1996. 9出版)[ジェイン・オースティン著作集. 3](430ページ)
「マンスフィールド・パーク」(大島一彦訳 ): キネマ旬報社(1998.10出版)単行本(582ページ)
「マンスフィールド・パーク」(大島一彦訳 ): 中央公論新社(2005.11出版)文庫(701ページ)・・・キネマ旬報社1998年刊の増訂

<映画・TV>
1983年: 「マンスフィールド・パーク」(原題:Mansfield Park)[英,TV] (263分) <DVD>
 監督:デヴィッド・ジルズ, 出演:アンナ・マッセイ, バーナード・ヘプトン, アンジェラ・プリーゼンス, シルベストラ・レ・トーゼル, ニコラス・ファレル
1986年: 「マンスフィールド・パーク」(原題:Mansfield Park)[英,TV](312分) <米国DVD>
 監督:, 出演:Robert Burbage,Susan Edmonstone,Nicholas Farrell,Gorden Kaye,Sylvestra Le Touzel
1999年:「?」(原題:Mansfield Park)[英,映画](112分) <米国DVD>
 監督:Patricia Rozema, 出演:Frances O'Connor,Jonny Lee Miller,Alessandro Nivola,Hannah Taylor-Gordon,Talya Gordon
2007年:「マンスフィールド・パーク」(原題:Mansfield Park)[英,TV](90分) <DVD>
 監督:Iain B. MacDonald, 出演:Billie Piper,Blake Ritson

<その他>
 1983年の TVドラマを観て,その素晴らしさに驚き,原作の小説を探しましたが,当時は神田神保町や新宿等の本屋さんでも見あたらず,半年位してようやく入荷したものを購入することができました。1983年のTVドラマと小説を比較すると,やはり,小説よりもTV映画の方が劇的ですが,どちらもいいですね。 なお,出演している女優さんは2人共ブスっぽい感じですが,ファニー役の女優さんは中々良い雰囲気だと思います。また,1983年版に幾つかの場面を追加した1986年のTVドラマも出ています。1999年の映画は俳優さん達の容姿に魅力がありませんし,2007年のYVドラマは体が弱く,また、気弱であるべき主人公がその正反対であることから,あまりに原作とかけ離れた設定だと思います。
 と言うことで,やはり,1993年か1996年のTVドラマが一番だと思います。
-
-
-
<Emma>
<年譜>
1814年(38歳):
「エマ」(Emma)を書き始める。
1815年(39歳): 「エマ」を書き終え,ジョン・マレイ社から出版される(1815.12出版)。

<本>
「エマ」(阿部知二訳): 中央公論社(1974出版)文庫本(739ページ)
「エマ」(阿部知二訳): 中央公論社(1995. 1出版)[世界の文学セレクション36. 8](494ページ)
「エマ」(阿部知二訳): 中央公論社(1997. 4出版)単行本(494ページ)
「エマ」(ハーディング祥子訳): 青山出版社(1997.12出版)単行本(454ページ)
「エマ」(阿部知二訳): 中央公論新社(1999. 4出版)文庫本(739ページ)
「エマ」(ハーディング祥子訳): 日本障害者リハビリテーション協会(1999.12発売)CD-ROM
「エマ(上)(下)」(工藤政司訳): 岩波書店(2000.10出版)文庫本(397+384ページ)
「エマ(上)(下)」(中野康司訳): 筑摩書房(2005.10出版)文庫本(400+400ページ)
「エマ」(阿部知二訳): 中央公論新社(2006. 2出版)文庫本・改版版(749ページ)

<映画・TV>
1972年: 「エマ」(原題:Emma)[英,TV](270分) <米国DVD>
 監督:ジョン・グレニスター, 出演:Doran Godwin,John Carson,Donald Eccles,Constance Chapman,Ellen Dryden
1995年: 「クールレス」(原題:Clueless)[米,映画] (97分) <LD,DVD>・・・翻案
 監督:Amy Heckerling, 出演:Alicia Silverstone,Stacey Dash,Brittany Murphy,Paul Rudd,Donald Faison
1996年: 「エマ」(原題:Emma)[英米,映画] (121分)<LD,DVD>
 監督:Douglas McGrath, 出演:Gwyneth Paltrow,James Cosmo, Greta Scacchi,Alan Cumming,Denys Hawthorne
1997年: 「エマ」(原題:Emma)[英,TV] (107分) <DVD>
 監督:Diarmuid Lawrence, 出演:Kate Beckinsale,Bernard Hepton,Mark Strong,Samantha Bond,James Hazeldine
2009年:「エマ 恋するキューピッド」(原題:Emma」[英,TV](229分) <米国DVD>
 監督:Phillippa Giles, 出演:Romola Garai,Jonny Lee Miller,Michael Gambon,Tamsin Greig,Rupert Evans

<その他>
 グウィネス・パルトロウ出演の1996年の映画「エマ」は,彼女以外にもグレタ・スカッキが出演しております。どちらも薄物のドレス姿で軽快な美しさがいいですね。一方,TVドラマの1972年版は衣装が当時のものを再現したのでしょうが,厚手で田舎っぽく野暮ったいし,決定的なのは女優さんがあまりに歳をとっている上,ブスっぽいことです。1997年版の方は,ケイト・ベッキンセールが演じていますので,1972年版よりは遙かに若々しいですが,それでもやはり,グウィネス版に比べれば,軽快さが劣ると思っています。また,話の方は最初の「鶏泥棒」の部分は妙な創作だと思っています。2009年のTVドラマは,父親の扱いが妙で,原作とかなり違っている感じです。映画「クールレス」はアリシア・シルバーストーンの代表作と言うべきものだと思います。こちらは,米国の高校を舞台に,他人に恋人を世話するのが趣味の娘が,自分の義理の兄に恋してしまうという,「エマ」の主題を現代に移したものです。

 と言うことで,やはり,1996年の映画が一番だと思います。
-
-
-
<Northanger Abbey>
<年譜>
1798年(23歳): 「スーザン」(Susan)を書き始める。
1799年(24歳): 「スーザン」を書き終える。
1816年(40歳): 「スーザン」を推敲し,ヒロインの名前をキャサリンに変えたことにより,表題を「キャサリン」ししたが,最終的は「ノーサンガー・アベイ」(Northanger Abbey)とする。
1818年(死後): 「ノーサンガー・アベイ」と「説得」が合本の形でジョン・マレイ社から出版される。

<本>
「ノーザンガー寺院」(富田彬訳): 角川書店(1949出版)文庫本(295ページ)
「ノーザンガー寺院」(富田彬訳): 文泉堂出版(1996. 9出版)[ジェイン・オースティン著作集. 4](295ページ)
「ノーサンガー・アベイ」(中尾真理訳): キネマ旬報社(1997.10出版)単行本(293ページ)
「ノーサンガー・アベイ」(中尾真理訳): 日本障害者リハビリテーション協会(1999.10出版)CD-ROM
「ノーサンガー・アベイ」(中野康司訳): 筑摩書房(2009. 9出版)文庫本(392ページ)

<映画・TV>
1986年: 「?」(Northanger Abbey)[英,TV](88分) <米国DVD>
 監督:Giles Foster, 出演:Katharine Schlesinger, Peter Firth,Robert Hardy,Googie Withers,Geoffrey Chater
2007年: 「ノーサンガー・アベイ」(Northanger Abbey)[英,TV] (86分)<DVD>
 監督:Jon Jones, 出演:JJ Feild, Felicity Jones

<その他>
 こちらも小説を読もうと思って,1年間位探しました。そして,ようやっと見つけて購入することができたのですが,買ったことに満足して,そのままの状態になっています。
 DVDの方も,両者ともあまり面白くない感じです。
-
-
-
<Persuasion>
<年譜>
1815年(40歳): 「エリオット家の人々」を書き始める。
1816年(41歳): 「エリオット家の人々」を書き終える。
1818年(死後): 「エリオット家の人々」を「説得」(Persuasion)と言う題名とし,「ノーサンガー・アベイ」と合本の形でジョン・マレイ社から出版される。

<本>
「説きふせられて」(富田彬訳): 岩波書店(1948出版)文庫本(368ページ)
「説きふせられて」(富田彬訳): 岩波書店(1955出版)文庫本(368ページ)
「説きふせられて」(阿部知二訳):河出書房(1968出版)世界文学全集
「説得」(近藤いね子訳): 講談社(1969出版)世界文学全集
「説得」(近藤いね子訳): 講談社(1975出版)[世界文学全集. 21]
「説得」(近藤いね子訳): 文泉堂出版(1996. 9出版)[ジェイン・オースティン著作集. 2]
「説きふせられて」(富田彬訳):岩波書店(1998.10出版)文庫本・改版版(409ページ)
「説得」(大島一彦訳):キネマ旬報社(2001. 5出版)単行本(329ページ)
「説得」(大島一彦訳): 中央公論新社(2008. 9出版)文庫本(411ページ)
「説得」(中野 康司訳): 筑摩書房(2008.11出版)文庫本(430ページ)

<映画・TV>
1971年: 「?」(原題:Persuasion)[英,TV] (225分)<米国DVD>
 監督:ハワード・ベーカー, 出演:Ann Firbank,Bryan Marshall,Richard Vernon,Marian Spencer,Georgine Anderson
1995年: 「待ち焦がれて」(原題:Persuasion)[英仏米,映画] (107分) <米国DVD>
監督:Roger Michell, 出演:Amanda Root,Ciara'n Hinds,Susan Fleetwood,Corin Redgrave,Fiona Shaw
2007年: 「説きふせられて」・「ジェイン・オースティンの説得」(原題:Persuasion)[英,TV](93分) <米国DVD>
 監督:Adrian Shergold, 出演:Sally Hawkins,Alice Krige,Rupert Penry-Jones,Anthony Head,Julia Davis

<その他>
 こちらも「ノーサンガー・アベイ」と同様に,小説が1年間位見つかりませんでした。そして,ようやっと見つけて購入することができたのですが,買ったことに満足して,そのままの状態になっています。

 DVDも同様に入手したままになっています。


Home(gozaru) Home(coocan)