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東京の富士山(5)

最終改訂:2003. 6. 8(前回:2003. 1.26)

 江戸時代は現在と異なり,背の高い建物がほとんど無かったために,都内の各所から富士山を望むことができたようです。江戸時代には,大名達に対する参勤交代という制度があり,大名は江戸と領国の両方に屋敷を作りました。そこには,中国の西湖や廬山を模した回遊式の庭園が造られ,その景観として自分の好む名勝地をモティーフとしたものが配され,こういう景観をひきしめるためにも,また利用上からも,休憩所としての茶屋や御堂を建てられました。また,この山は富士山にも擬せられてもいました。国内に現存する大名庭園の中にこの富士山がある庭園は5つあり,内3つは都内23区内にあるのですが,残りの2つは,静岡県静岡市にある「駿府城」にある「紅葉山庭園」内と熊本県熊本市にある「水前寺公園」内にあります。

 と言うことで,富士塚とは直接関係ありませんが,こちらもやはり,都内23区内の富士山に当たるということで,2002年になって,3/12に「浜離宮恩賜庭園」の「富士見山」を菜の花の撮影を兼ねて,4/16に「六義園」の「藤代峠」にツツジの撮影を兼ねて,そして,12/14に「小石川後楽園」の「富士見台」に紅葉の撮影を兼ねて行ってきました。

 2003. 5. 2(金),大名庭園ではありませんが,「清澄庭園」の富士山を観て来ました。ここは「紀伊国屋文左衛門の屋敷」→「下総国・関宿の城主・久世大和守の下屋敷」→「岩崎彌太郎の深川親睦園」となって、池と山が作られたそうで,この富士山もその時に作られたと思われます。



富士見山(浜離宮恩賜庭園) -
東京都中央区浜離宮庭園1-1
(JR新橋駅の南東約600m)
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庭園内の最も南の角にある小山。正門より入って,南下し,汐留川の脇。2ケ所ある石段を登ると頂上に着く。高さ5m位か。 -
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藤代峠(六義園) -
東京都文京区本駒込6-16-3
(JR駒込駅の南約500m)
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池の北側で,水路で囲まれている島の中央の小山。2ケ所ある階段を登ると頂上に着く。高さは10m位か。春はツツジの花が綺麗。 -
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富士見台(小石川後楽園) -
東京都文京区後楽1-6-6
(JR飯田橋駅の北東約400m)
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JR飯田橋駅寄りの入口から入場し,南東方向に進むと閉まったままの正門に着くが,その直前の右側に,頂上に木造の小屋がある高さ5m程の小山。向かって右側に石段があり登ると二又に分かれるので,左側に進むと頂上に着く。なお,この「富士見台」は案内図等には記載されていないが,石段途中に「富士見堂」との標識有り。 -
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富士山(清澄庭園) -
東京都江東区清澄3-3-9
(地下鉄半蔵門線・清澄白河駅の南西約60m)
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 北側にある入口より入り,池より南方向を見れば,池の畔に円錐形の山が見える。これが富士山で,場所的には池の南側。池より向かって左側に小石を敷いた4m程の登山道があり,その後は道が無くなるが,滑りやすい土の所を登ると頂上に着く。頂上の一部には溶岩がある。池から頂上までの高さは10m弱と言ったところか。なお,危険防止のために登山は禁止となっている。 -


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