板東33観音巡礼,matsumo,matsumo2,matsumoto,matumoto,杉本寺,岩殿寺,安養院,長谷寺,勝福寺
English Japanese
Home(gozaru) 坂東・秩父・西国33観音巡礼目次 Home(coocan) 次ページ

坂東33観音巡礼(1)

最終改訂:2001. 3.11(前回:1998. 2. 8)

 日本国内には,観音巡礼として,「秩父34観音」,「坂東33観音」,「西国33観音」の3つのコースがあり,これを全部巡ると合計100観音を巡礼したことになります(注:上記以外にも,多数の巡礼コースがあります)。
 東京に住んでいる私は,写真を撮ることに興味があり,以前,キヨハラのベス単ソフトレンズ「KIYOHARA SOFT 70mm VK70R」購入した時に,それを使って「秩父34観音」のお寺の写真を撮ることを思いつき,会社の休みを利用して2年間程かかって全部撮影しました[その時は,愛用の一眼レフカメラ「リコーXR-1S」ボディにつけて撮影しました]。
 1997年にデジタルカメラ「KODAK DC20」を購入したので,今度はこれを使って以前よりまわりたかった「坂東33観音巡礼」を行うことにしました。最初は1997年夏の盆休みの時に東北地方に行ったので、その帰りに宇都宮駅にて下車し,「第19番 天開山 大谷寺」に行き,以後、約4ケ月の間に東京・神奈川・千葉・埼玉のお寺の巡礼を行い,20寺程の写真を撮ることができました。そして,1999年夏にようやっと33観音のお寺全部及び番外のお寺1つをまわることができました。

 これらのお寺に行った時の記録と写真を以下に掲載します。なお私はいつもDC20(1999年の途中に,より画素数の多い東芝:「Allegretto PDR-2」に買い換えました)以外に小型パソコンHP-100/200LXを持参しております。記録に関しては,途中途中にHP-100/200LXにメモ書きしたものを帰りの電車内にて文章化し,家のLibretto20あるいはDynaBook 386SXにて一部修正したものを「東芝PC Net」及び「ビジネスネット」に書き込ませていただいており,それを一部修正して用いております。

 また,坂東33観音巡礼の参考文献に関してですが,(1)清水谷孝尚著「坂東33カ所」[保育社カラーブックス](2)雑誌
「新ハイキング」1996.1〜1996.3月号 があり,私はそれらと道路地図を参考にしております。

第1番 大蔵山 杉本寺[神奈川県 JR横須賀線・鎌倉駅より徒歩]

1997年12月22日(月)
 この日を休めば土曜日から火曜日まで4連休となりますので,有給休暇をとって,坂東33観音巡礼の一環の第10回目として,鎌倉へ行ってきました。鎌倉には,同巡礼の寺として,第1番「大蔵山杉本寺」,第3番「祇園山安養寺」及び第4番「海光山長谷寺」があり,年何回か鎌倉に行っている私は既に行ったことはありますが,本年夏より始めた坂東33観音巡礼としては行ったことがないので,行ったというわけです。一応,これでやっと全行程の半分は行きましたが,残りは遠い所ばかりになってしまいました。

 JR東京駅東海道線ホームより,8:32発国府津行普通列車に乗る。本当は横須賀線に乗った方が乗り替えなくてすむのでよいのだが,地下ホームまで行くのが面倒なことと,東海道線だと始発なので間違いなく座れること,及び,東海道線の方が途中で停まる駅が2つ程少ないので精神的によいからである。

 列車は定刻に出発する。しかしながら,通勤ラッシュ時とはいえ,通勤の反対方向というのにかなりの人が立っている状態である。9:03戸塚駅着,反対側ホームに既に到着して停まっている横須賀線逗子行普通列車に飛び乗る。今まで何回もこの駅で乗り替えをしたが,このように待っている列車に乗ったのは初めてである。いつも,寒い思いをして待っているのだが,本日はついていると思うが,しかしながら,空は家を出た時の晴とは異なり,雲が全天を覆い,今にも雨が降りそうな暗さとなっている。昨日夜の天気予報では低気圧が南を通るが,一応「関東南部は晴」とのことであったのだが,その低気圧の影響が意外に強く出ているようだと思う。9:20鎌倉駅着。

 ここより,若宮大路を歩き,鶴ケ岡八幡宮の直前を右に曲がり,そして宝戒寺の所を左に曲がってそのまま進み,二差路を右に進んで,9:50杉本寺着。茅拭き屋根の山門を入ると,入山料徴収所だが,さすがに今時は人がほとんど来ないので誰もいない。しかしながら,きちんと 200円を置き,石段を登る。ここに来たのは2度目であり,大昔に最初に来た時は,まだ,入山料は不要であったことを思い出す。有名なすり減った石段があるが,観光用に残しておくとのことでもはや登れない。脇の石段を登りきると,鎌倉本来の粗末な木造,茅拭き屋根の本堂に着く。ここにいるのは私一人である。

 狭い境内には鐘突堂まである。先程の山門より,石段,この観音堂と「十一面観音」と書かれた白いのぼりが多数立っている。寺の後の紅葉はまあまあ見れる程度に赤くなっている。 10:25ここを発ち,川を渡って釈迦堂切通し方面に進む。



第2番 海雲寺 岩殿寺[神奈川県 JR横須賀線・逗子駅より徒歩]

1997年11月 1日(土)
 第14番弘明寺に行った後,京浜急行・弘明駅より 10:53発浦賀行普通列車に乗り,金沢八景駅 11:19着。ここで, 11:28発新逗子行普通列車に乗り替えて,11:37新逗子駅着。ここより,市役所の脇を通ってJR逗子駅前に出,横須賀方面に進み,しばらく行った所を右に曲がり,JRの踏み切りを渡って左に進む。かなり歩いた所に「岩殿寺」と書かれた木の札があり,そこを右に曲がって閑静な住宅街を進むと,やっと多数の石碑と赤い旗が見えてきて, 12:06岩殿寺山門着。

 入山料 100円を賽銭箱風な木の箱に入れ,急な石段を登ると小さな庭が着いて優しい感じの建物の本堂となる。更に登ると進むと,小さなお堂がいくつもあり,更に登る。山頂付近には古くて荒削りな感じの大きな四角い観音堂がある。あたりは木立で囲まれており,また,下は土がむき出しである。その上,何と建物の右側には池がある。こんな小さな山で水があるとは!! また,建物が大きな上に,土の部分が狭いので,建物全体が入るように撮ることは難しい。ここよりコンクリートを敷いた山道風の道を進み,ようやっと山頂の東屋に着く。青い海と白い波が見える。ここを越えて更に進むと,西側が見える場所となり,何と,富士山が見える。来た道を戻り, 12:56山門を出る。

 一応,本日の目的を果たしたので,これからどうしょうか考えたが,まだ,法性寺には行ったことがないので行くことにする。先程の「岩殿寺」と書かれていた木札のところまで戻り,名越方面に進む。 13:13猿畠山法性寺の山門に着く。急な階段を登ると,山寺付近のお堂に着く。中々いい雰囲気のお堂である。更に上まで登れるので登ると,やはり海が見える。ここより山門まで戻るが,一部の木は紅葉している。山門着 13:30。来た道を忠実に戻り, 14:03京急新逗子駅着。 14:07新逗子駅発金沢文庫行列車に乗り,金沢八景駅で乗り替え,更に金沢文庫駅で, 14:22発品川行特急列車に乗り替えて, 14:53品川駅に着く。この後,中古カメラの高輪松坂屋に寄り、家に帰る。



第3番 祇園山 安養院[神奈川県 JR横須賀線・鎌倉駅より徒歩]

1997年12月22日
  10:25第1番杉本寺を発ち,道路を渡って釈迦堂切通し方面に進む。小さな橋を渡ると,川岸の木が紅葉している。また,川を見ると,鯉が多数泳いでいる。住宅街を進み,民家が無くなると土の林道風の道になる。途中の「行き止まり」との標識を無視して進むと, 10:40自然のトンネル風になった「釈迦堂切通し」に着く。ここを通るのもやはり2度目である。ここは柵がしてあり,通行禁止なのであるが,勿論,それを無視して通る。しかしながら,上や両側の崖が崩れる可能性も否定できないことから,周囲を見回しながら,足早に進む。

 道は再び舗装道路となり, 10:55大宝寺着。赤の椿の花が中々綺麗である。更に進み, 10:59安養院着。入山料 100円を賽銭箱に入れ,入る。境内狭いが,庭があり,太い幹の木が生えている。その枝振りが素晴らしい。鎌倉随一の木ではないかと思う程である。本堂自体は木造で青銅拭き屋根ののまあまあの建物である。 11:20ここを発ち、 11:32鎌倉駅に着く。



第4番 海光山 長谷寺[神奈川県 江ノ島電鉄・長谷駅より徒歩]

1997年12月22日(月)
 第4番安養院よりJR鎌倉駅に戻り,構内に入り,鎌倉電鉄の改札口を通り,11:36発藤沢行列車に乗る。 11:41長谷駅着。ここより海とは反対側,すなわち,大仏側に歩き,途中より左に曲がって歩いて, 11:45着長谷寺着。入山料 300円を払い山門の脇から入る。池のある庭を通り,石段を登ると多数の小さな水子地蔵があり,更に登ると鉄筋コンクリート製の大きな観音堂前に着く。

 年の暮れが近いせいか,何とその屋根には職人達が登って掃除をしている。しかしながら、正午近いので、もうすぐ食事のために彼らは下りると思ったので,とりあえず,観音堂の中に入り,観音像を見る。観音像は高さ9m程の大きなもので,全身が金箔で覆われている。随分,昔に来た時,といっても,この寺は二度目なのであるが,その時は,この観音像は木のわくがついたガラス越しに見た記憶があるのだが,記憶違いだろうか。心なしか,この建物は随分新しく見えるので,私が見た時と異なり,建物自体が木造から鉄筋コンクリートに立て替えられたような気がするのだが。

 外に出ると,思った通りに屋根の職人達はいなくなり,その上,建物の前にも参拝客はいなくなったので撮影する。ここは人が入らずに撮ることは難しいと思っていたので,わざわざ休みでない日に来て正解であったと思う。

 ここは高い場所にあるので,見晴台より海が見える。観音堂の隣の建物には,やはり金箔を押された1m程の高さの阿弥陀如来像がある。石段を下りて,進行方向左に行くと洞窟がある。多数の蝋燭の光に誘われて入ると,何と多数の石仏が壁に掘られた穴の中に祭られている。ここはおそらく鎌倉時代の「やぐら」跡なのであろうか。ともかく,壁に掘られた多数の四角い穴の中に石仏が祭られ,蝋燭の光で照らされている。しかしながら,蝋燭のすすか,あるいは,酸素が足りないのかわからないが,息苦しく感じるので,早々に出る。これより,更に進み, 12:10先程通った山門の脇より出る。

 まだ時間が十分にあるので,運動がてらに大仏坂ハイキングコースを歩いて北鎌倉駅まで歩くこととする。高徳院のそばを通って, 12:38大仏坂ハイキングコース入口着。階段を登ってハイキングコースに入り,汗をかいたのでジャンパーを脱いで歩き,源氏山経由で 13:16浄智寺口着。ここより一般道となるが,コース入口の所にある民家の紅葉が素晴らしい。また,ここは侘寂を理解しているのか、簡素な柴戸があり,これを前景にした紅葉も素晴らしいので,勿論,撮影する。更に進むと2軒の茅拭き屋根の民家を見つける。私はこの道は何回も通った筈だが,今まで気がつかなかったのだ。

  13:25浄智寺着。紅葉が見事である。曇天ながら,紅葉が緑を背景とした紅葉が美しい。おそらく,鎌倉で一番ではないかと思う。十分に撮影する。ここより,車がビュンビュンとばす嫌な道を歩き, 13:40東慶寺着。何と門前の黄色の蝋梅が満開で,いい香りがする。ここも今まで何回か数えられない程来ているが,この蝋梅が満開なのは初めてである。なぜかわからないが,ともかく本日は初めてのことが多いと思う。 13:50北鎌倉駅着。 14:00大原行快速列車に乗り, 14:53東京駅着。まだ,帰るのには早すぎるので,御茶ノ水及び秋葉原に寄り, 16:30家に帰る。

追記:2001. 2.25(土)に再度,長谷寺に行ったので,その時に撮った写真と差し替えました(1997.12.22はKodak:DC20というデジカメを使用していましたが,今回はFuji:FinePix4500というもっと画質の良いデジカメで撮ったためです)。



第5番 飯泉山 勝福寺[神奈川県 小田急線・足柄駅より徒歩]

1997年11月24(月)
 坂東33観音巡り第9回目として,小田原近くの第5番飯泉山長勝寺及び秦野近くの第7番金目山光明寺へ行ってきました。本当は疲れを会社に行く日までまで残さないように3連休最初の土曜日に行くつもりだったのですが,当日は雨だったのと,昨日の日曜日は朝方は曇りの上,風が強かったので(9時頃から天気がかなりよくなりましたが)逃してしまったので,予報では朝から快晴の連休最後の日に行ったというわけです。

 小田急線新宿駅8:11発小田原行急行列車に乗り,9:46小田原駅より1つ前の足柄駅に着く。途中,やや寝ぼけた色に黄葉や紅葉した丹沢の山々が見える。駅を出ると,地面が濡れている。その上,朝方とは異なり,空は曇りで,肌寒く感じる。どうやら,東京とは異なり,9時頃まで雨が降っていたようだ。

 それでもとりあえず途中で写す必要があるかもしれないとのことでカメラを取り出す。今日は例によるデジタルカメラDC20の他に,リコーの一眼レフカメラXR-1Sとリコーの45mm薄型レンズである。これは随分昔の大晦日に中野駅近くのカメラ屋「フジヤカメラ」でのバーゲンセールで購入したものだが,その後,もっと薄いペンタックスの40mmレンズを入手したので,今まで1回も使用したことがなかったのでものである。しかしながら,使わねばもったいないし,本日は荷物を少なくということから,使用することにしたというわけである。また,私は最近は一眼レフではほとんどズームレンズしか使用していないので,こういう単焦点レンズで撮影しないと,構図を工夫努力をを忘れてしまうという意味もある。

 9:50歩きだし,9:58飯泉橋着。橋から見ると,上流側に10羽位の白い大きな鳥が泳いでいる。結構優雅な感じである。勿論,撮影する。長い橋を渡り,今度は堤防沿いの道を上流方向に進むのであるが,何と観光バスがどんどんその道に入って行く。また,出ようとするバスや乗用車もあり,「これは大変だ,観音巡りで長勝寺に行く観光バスがこんなにいるのか」と心配するが,実はさにあらず,これは何と「梅干屋」の見学のためであった。ともかく,川沿いに大きな駐車場があり,そこより,人が続々歩いて,「見学コース入口」と書かれている所から鉄筋コンクリートの建物に吸いこまれて行く。おそらく,見学後は梅干を売り付けられるのだと思うのだが,それにしても,こういう仕組みを考えた業者は大したものだと思う。

 自動車が通る狭い道を更に歩いて, 10:10長勝寺に着く。大きな山門があり,銀杏の黄葉が見事である。境内では10名位の人が落ち葉の掃除をしている。意外や意外に先程の人達は,あの梅干屋近くに坂東33観音の1つがあるということを知らないのか,誰も来ず,参詣の人達は非常に少ない。おかげで,撮影もかなりやりやすそうであるが,しかしながら,掃除の人達の帚や落ち葉を運ぶための手押し車,そして,なぜか境内に駐車している自動車が邪魔で,これらを隠さねばならないために構図が限られてしまう。それでも,先程とは異なり,太陽が出て来て青空となったことから,銀杏の黄葉も映えて美しいので,慎重に構図を決めて撮影する。

 境内には,屋根は青銅拭きでその先端には球が飾られ,赤く塗られた本堂のほか,先程も述べた太い銀杏の木が2本あり,その黄葉が見事である。この銀杏の木を見るだけでもここに来た甲斐がある程である。また,このほかに,墓石みたいな石の前面に立体的に僧を彫刻した石仏が多数ある。そして,本堂内には天女の彫刻があり,これも中々である。寺の向かって左側は公園となっているが,寺との境には「東司」と書かれたトイレがあり,その建物の形といい中々考えたものだと思う。

 11:10ここを発ち,先程の道は狭く危なくて嫌なので,橋からの直接の大通りへ行くこととし,寺の前を左に曲がって進む,大通りに出たら右に進む,橋を渡ってしばらく進んだ後,右に曲がる。 11:31天桂山玉宝寺着。ここは五百羅漢で有名なところらしいので行ったのだが,私が期待していた野天での石仏ではなくて,本堂の中の両脇も工事用具が置いてあり,また,一部の仏像も移動してあり,ゆっくりと見られないので,早々に発ち去る。来た道を戻り,先程別れた道より,駅に行く道を選び,11:49足柄駅に戻る。



Home(gozaru) 坂東・秩父・西国33観音巡礼目次 Home(coocan) 次ページ