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デジタル式一眼レフカメラ「ペンタックス:PENTAX *istDS」日記(4)

最終改訂:2016. 3.31(前回:2012. 1.29)

2009年 6月25日(木) 「PENTAX *istDS」を使用して「赤外線写真」を(1)

 フィルム式カメラ時代は,小西六写真工業やコダックからモノクロの赤外線写真用フィルムのほか,コダックからはカラーの赤外線写真用フィルムも発売され,一度は撮ってみたいものだと思っていましたが,結局,1回も撮らない内にデジタル式カメラ時代になり,それらのフィルムは製造中止になってしまいました。赤外線写真においては,特に,風景写真における強烈なコントラストと,遠景描写の素晴らしさには感嘆したことを覚えています。しかしながら,デジタル式カメラの時代になり,一部のカメラでは,赤外線フィルターをレンズの前に付ければ,赤外線写真が撮れることがわかり,その内,やってみたいと思っていました。そして,インターネット上に,私の持っているカメラでは「ペンタックス:PENTAX *istDS」のCCDが赤外線感度が高いことが書かれていたこと,デジカメだと,撮影後,背面の液晶画面で撮影状態を確認できることから,この*istDSを使用して,赤外線写真を撮れるようにしました。

 まず,秋葉原のヨドバシカメラにて,赤外線写真撮影用ゼラチンフィルター「富士フルム:IR80」を997円で入手しました。中には,ほとんど黒色の四角いシートが入っていました。これを,大昔に入手したが,使っていなかった四角いフィルターを入れるためのホルダー「ケンコー:テクニカルホルダー」の中に入れて,赤外線フィルターは完成です。


そして,デジタル式一眼レフカメラ「ペンタックス:*istDS」に24mmレンズ「コシナ:24mmF2.8」を付け,そのレンズの先にフィルターを付けます。そして,このままだとファインダーを覗いても真っ暗ですので,どこの範囲が写るのかさっぱりわかりませんので,外付けフィンダーとして,「富士フィルム:エピオンRVX」(マサイマラ) の外付ファインダーを付けます。

これで,まあ,撮影できるようになります。



2009年 6月26日(金) 「PENTAX *istDS」を使用して「赤外線写真」を(2)


 2009. 6.26(金),本日も,天気予報だと朝から晴れそうだったのですが,実際は,朝,起きた時は曇りで,10時過ぎて,ようやく,時々,直射日光が射すようになりました。赤外線写真は,直射日光が射さないと,あまり綺麗に撮れないようですし,また,元々,赤外線写真を撮るためのカメラではないもの(普通は,赤外線がCCDに行かないようになっているそうです)を無理して使用しているので,直射日光が射さないと露出時間が長くなってしまうためです。

と言うわけで,まずは,駒込駅近くの「無量寺」の境内で撮った普通のカラー写真とそれを画像ソフトで単純に白黒写真にしたものです。


 赤外線フィルターを付けた写真[ホワイトバランス:晴,ISO:1600,シャッター速度:1/8秒,絞り:F5.6」で撮影しました。このカメラではISO:3200まで可能ですので,3200とし,シャッター速度を少しでもブレにくい1/15秒にした方が良かったかもしれませんが,1/8秒でも,まあ,我慢できる写真が撮れたと思います]と,それを画像ソフトで白黒写真にしたものです。


 デジカメでの赤外線写真も,直射日光が当たった緑の葉は,白く写るようです。次は,王子駅近くの「飛鳥山公園」の紫陽花(少し,白っぽい青空も見え始め,夏の直射日光になりました),尾久駅近くの「尾久操車場」(直射日光も強くなりましたので,シャッター速度は1/20秒で撮影しています),そして,「水元公園」の池です。これらは,画像ソフトで,コントラストを強めて,植物の緑を非常に明るくしておりますが,この操作を加える方が,より,赤外線写真ぽくなると思います。また,輪郭強調も行って,これもピントが全体的に合った感じとなることより,赤外線写真ぽくなると思います。それにしても,赤外線写真は,建物を写す場合も,やはり,緑があった方が良いようですね。


 以上の写真は,24mmレンズでの撮影ですので,35mmフィルムカメラ換算で36mmレンズでの撮影と言うことになります。また,私は三脚は重くて嫌いですので(一応,持ってはいますが),全て,手持ちでの撮影です,

 と言うことで,デジカメで赤外線写真を写してみましたが,やはり,都会ではなく,自然,それもできれば遠くが見える山でないと綺麗に撮れないような気がしました。その内,高尾山あたりで,撮影してみたいです。



2009年 9月21日(月) 裏高尾縦走路での赤外線写真

 2009. 9.20(日),「陣馬高原下バス停→和田峠→陣馬山→景信山→小仏城山→高尾駅」と歩いてきましたが,その際,方々で赤外線写真を撮影しました。その中の「景信山」頂上,「小仏城山」頂上,そして,「日影林道」から撮影したものです。



2010年10月 9日(土) 赤外線写真用フィルターの自作

 デジタル式一眼レフカメラで赤外線写真を撮るには,赤外線写真用フィルターが必要ですが,前述のごとく,私は正方形のゼラチンフィルター「富士写真フィルム:IR80」を「ケンコー:テクニカル・ホルダー」に挟んで使用しています。しかしながら,これ長方形に近いもので,長辺が10cmもあるので,カメラのレンズに付けると,出っ張っていて結構邪魔です。このため,もっと,小さくすることとし,経年変化を起こして使えなくなったフィルター「ケンコー:ソフトクロス」の外枠部分を使用して,赤外線写真用フィルターを作ることとしました(なお,私がデジタル式一眼レフカメラで赤外線写真を撮る時は,フィルター径が49mmの「コシナ:24mmF3.8」を使用していますので,今回,使用のフィルター径は49mmのものです)。すなわち,フィルターの内側にある細い輪を回して,ガラス部分を外します。


 そして,IR80をフィルター枠の中側に入る大きさに入るように,また,綺麗な円形になるように注意しながら切り取ります。これを組み立てれば,終了です。ただし,ゼラチンフィルターが中々平らにならないので,注意して,内側の細い輪を回す必要があります。これで終了です。今までのものとの大きさの比較です。


 これで,赤外線写真を撮るときも,普通の感じで,カメラを持ち運びできるようになりました。



2014. 5. 1(木) カラーの赤外線写真

 2014. 4.25(金),インターネット通信販売「日本amazon」をチェックしていたら,直径52mm・IR720nmの赤外線フィルター「NEEWER:IR720nm Filter 52mm」が送料込で1,182円で販売されているのを見つけたので,早速,購入手続きをしたら,2014. 4.27(日)に届きました。あ,目的はこれを使って,カラーの赤外線写真を撮影することです。私は今まで,白黒の赤外線写真の撮影は行っていましたが,カラーのは初めてです。白黒の場合は720nmの赤外線フィルターではまともに撮れず,800nmの赤外線フィルターを必要としますが,カラーの場合は逆で,720nm程度の赤外線以外の普通の光も一部通過するものが適しているそうです。

 と言うことで,赤外線写真が撮影可能なペンタックスのデジタル式一眼レフカメラ「ペンタックス:PENTAX *istDS」に「コシナ:MC COSINON-W 24mmF2.8」を取り付け,そして,上記のフィルターを付けました。なお,カメラの上部にはコンパクトカメラ「フジ:エピオンRVX」用の外付けファインダーを付けていますが,これは赤外線フィルターを取り付けると,一眼レフのファインダーではほとんど見えなくなってしまうからです。写る範囲は外付けファインダーを見て,また,距離合わせは目測で行います。また,「WB」は「白熱灯」にセットしました。

NEEWER:IR720nm Filter 「PENTAX *istDS」+「MC COSINON-W 24mmF2.8」+「IR720nm Filter」


 なお,このコシナのレンズは古いものですので,ここ20年以降に製造しているものとは異なり,赤外線撮影用の指標「短い赤線」が付いています。普通の写真の場合は,例えば,遠景の場合は∞マークを赤い線に合わせるのですが,赤外線写真を撮影する場合は,∞マークは被写界距離リングの「4」と「∞マーク」の間にある短い赤線の所に合わせます。これは,普通の光での距離あわせを行うと,赤外線は波長が長いために誤差が生じてしまうからです。

普通の写真の撮影の場合 赤外線写真撮影の場合の距離合わせ


 と言うことで,2014. 5. 1(日),上中里駅近くの「旧古河庭園」と,駒込駅近くの「六義園」に行って,赤外線写真を撮影してきました。まずは,旧古河庭園です。なお,カラーの赤外線写真は,青空のほか,池や川等の水が流れて所を入れた方が良いようです。

旧古河庭園・撮ったまま GIMP2で操作(1) GIMP2で操作(2)


 (1)これをフリーソフト「GIMP2」に読み込ませ,メニューバー→色→色要素→チャンネルミキサー機能とし,「赤チャンネル」にて赤「100.0 → 0.0」,青「0.0 → 100.0」とし,次に,「青チャンネル」にて赤「0.0 → 100.0」,青「100.0 → 0.0」とします。これで,「OK」ボタンを押すと,空と池の部分が青色になります。
 (2)しかしながら,意外に見栄えがしないので,今度は「メニューバー→色→カラーバランス」にて,「シャドウ」及び「中間調」のそれぞれで,「シアン」を「0→70」程度にしてみます。これで,木の部分が赤くなり,かなり見栄えが良くなってきました。

 今度は「六義園」でのカラーの赤外線写真です。先程と同様な操作を行っています。


 なお,露出ですが,いずれも,「ISO:200,絞り:F2.8,シャッター:1/10秒」程度で行うことができましたので,800nm赤外線フィルターとは異なり,結構,撮影しやすいです。800nmのものでは「ISO:1600」程度でないと上記の露出では無理ですので。

 と言うことで,一応,カラー赤外線写真を撮ることができましたが,みんな同じような感じになってしまったので,カラーバランスの調整の仕方をもっと色々と試してみる必要があるのではと思っていますが,操作の面倒くささと効果から考えて,赤外線写真はカラーより白黒写真の方が私には向いていますね。



2014年 5月11日(日) 赤外線フィルター2種類(IR720nm・IR800nm)の比較

 デジカメで赤外線写真を撮る場合,CCDに赤外線が当たるデジカメが必要となってきます。すなわち,割と新しいデジカメはCCDに赤外線が当たることはほとんどないように作られているため,古めのもの,すなわち,デジタル式一眼レフカメラボディ「ペンタックス:PENTAX *istDS」や,レンズ交換式デジタルカメラボディ「ライカ:M8」等が適しており,特に後者は普通の写真を撮る時には赤外線除去フィルターをレンズの前に付けなければならないとされている程,赤外線の感度が高いデジカメですが,残念ながら,高価過ぎて,ビンボーな私には入手することができません。このため,私は前者にKマウント交換レンズ「コシナ:MC COSINON-W 24mmF2.8」を取り付け,更に,赤外線フィルターをレンズの前に付けて撮影しています。なお,この交換レンズは勿論,マニュアルフォーカスですが,昔のレンズですので,赤外線写真を撮る時に使用する距離指標の赤線,すなわち,普通にピントを合わせた状態で,その距離指標を赤線までもって行くと赤外線写真でピントが合った写真を撮ることができます(可視光線と赤外線とではピントの合う位置が異なるためです)。

 また,赤外線フィルターですが,大きく分けて2種類,すなわち,一部の可視光線も通すIR720nm「NEEWER:IR720nm Filter 52mm」と,ほとんど赤外線しか通さないIR800nm「富士フルム:IR80」の2種類を使用し,加えて,IR720nmはカメラのホワイトバランスに「白熱灯」,従来より使用しているIR800nmでは従来通りに「晴天」で撮影しました。そして,撮影後,パソコンに写真ファイルを移動し,画像ソフトで白黒に変換,その後,コントラストを上げて,赤外線写真風にしました。なお,720nmの赤外線フィルターを付けた場合のシャッター速度は1/45秒程度,800nmの赤外線フィルターを付けた場合のシャッター速度は1/10秒程度でした。その際の絞りは開放2.8,ISOは800としました。

フィルター:720nm ・ WB:白熱灯 フィルター:800nm ・ WB:晴天
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 と両条件で,2014. 5. 4(日)に駒込駅近くの「六義園」で撮影しましたが,できあがった写真では,それほど大きな違いは無いようです。すると,シャッター速度を速くする、すなわち、1/4程度にすることができる「IR720nm・白熱灯」で撮る方がブレずに済むので,良いですね。



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