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HP-100/200LX日記(4)

最終改訂:2000.10. 1(初回:1999. 7.11)
○Newton用キーボードの接続

 NiftyserveのFHPPCに,HP-200LXに接続できるキーボードとして,アップル社のPDAのNewton用のキーボードを使えるようにするドライバーが登録されています。これより前に,PC9800用のキーボードを使えるようにするアダプターの作り方が発表されていましたが,工作が面倒くさそうかったので実行しませんでした。ところがこのNewtonキーボードを使う場合はハンダ付けを3カ所行えば,後はドライバーをインストールするだけと簡単なことと,キーボード自体が小さく使い勝手がよさそうで,これは作るのは楽で便利そうだと思いました。また,キーボード自体も1万円程度とそれほど高くはありませんし,Niftyserveでも非常に評判が高かったので私も作ろうと思ったのですが,キーボードがどこで入手できるかわからなかったために実行できずにいました。ところが,東芝PC-NETにてどこで購入できるか教えていたきましたので,早速,購入し,ちょっと工作して使ってみました。

 キーボードの値段はLaox Mac館で10,500円でした。これは8ピンのミニDINプラグが付いており,本当はそれをNewtonのプラグに差しこむらしいのですが,HP-100/200のRS232C端子と形状が異なっているために,このRS232C端子とこのミニ DINプラグを接続するケーブルを作らねばなりません。そこで,キーボードを購入してしばらくたってから,秋葉原の「鈴商」という店にてこのミニ DINプラグ用のメスプラグを探したのですが,ミニ DINプラグってピンの数が4,6,8の3種類もあって,その時は一体ピンがいくつあるのを買えばよいかわからなくて,購入しませんでした。しかしながら,家に帰ってから考えてみると,どうせこのキーボードはHP-100/200LXにしか使わないのであるから,ミニ DINプラグを残しておくこと必要はないことに気が付きました。そこで,ミニ DINプラグの直前のケーブルを切断して,そこにHP-100/200LX用のRS232C端子を付けることにしました。

 早速,ミニDINプラグの直前のケーブルを切り,ケーブルの中の白,茶,黒の3本の線を昔購入したハウジング(HP-100/200LXのRS232C端子に合うプラグ)[秋葉原のラジオデパート1Fの店にあります]にとりつけました。そして,HP-200LXにNewtonキーボード用のドライバーを入れ,起動すると,Newtonキーボードが使えるようになりました。
Newton用キーボード(ミニDINプラグはハウジングに変更済)

 しかしながら,キーボードの文字と実際の動作とが異なるキーがあるために,これらのキートップにテプラで作った文字を張りつけました。また,1〜0までの数字キーの下にはF1〜F10 までの文字を張りました。これらは,Newtonキーボードのキーの数が普通のATパソコンと比較して少ないために,キーの組み合わせ等によりHP-100/200LXで使われているキーを設定しなければならないことと,キー配置をATパソコンに近づけるためです。

 さて,使っての感想ですが,慣れの問題もありましょうが,思ったより使いにくいです。その理由は以下です。

 (1)私は FEPにWX2+を使用していますが,前述のようにNewtonキーボードにはファンクションキーがない為に,例えば,F7キーは「アップルキー+7キー」となります。そのため,例えばカタカナの場合,F7キーの代わりにアップルキーと7キーの2つのキーを同時に押さねばならないのこととなり,これが実に面倒くさいです。

 (2)Deluteキーはありますが,これは実は Backspaceキーで,いわゆるDeluteキーは「アップルキー+Deleteキー」になり,これも面倒くさいです。

 (3)矢印キーは押し続けても1文字分しか進まないために,ケJーソル移動が非常に面倒です。勿論, Ctrl+矢印キーで左端か右端に,あるいは,文頭,最後に瞬間的にカーソル移動することはできるのですが。

 (4)キーを押す時にでるカシャカシャという雑音が実に大きいです。これでは,個人で使うのならばいいですが,会社でも騒さいのではないでしょうか。

 まあ,もう少し慣れれば使い勝手もよくなると思いますが,例えば,旅行等でホテル内で文章を打つために持って行くのならば,「HP-200LX+Newtonキーボード」という組み合わせよりLibretto20の方が色々と使い易いと思いますので,旅行の途中途中のメモ書きではHP-200LXを使い,ホテルにて色々と修正をする時に便利というところでしょうか。HP-100/200LXは Libreto20と異なり電池の心配はあまりしなくてよいですので。


○Newton用キーボードの接続(つづき)

(1)と(2)の解決のために,Newtonキーボードを使うための専用のEXKEY.EXEとEXKEY.INI,AUTOEXEC.BATとCONFIG.SYSを作って,Newtonキーボード使用時はリセットを行うことにしました。

<EXKEY.INI>
{Prtsc}={Null}
{Tab}={\}
{\}={Delete}
{Delete}={Tab}
{F6}={6}
{6}={F6}
{F7}={7}
{7}={F7}
{F8}={8}
{8}={F8}
{F9}={9}
{9}={F9}
{F10}={0}
{0}={F10}
[100]
{Filer}={Alt+/}
{Fn+Menu}={More}f{More}{F6}{Home}
[100]!
{MENU}={Alt+ }
{Filer}={Alt+ }
[COMMAND]p

(1)に関しては以下の通りに変更し,それらのキーのキートップにはテプラで変更後のキー名を張り付けました。

ESC
Delete Backspace
Tab \
Option Alt
/
/
6〜9,0 F6〜F9,F10


 これ以外に,アップルキーとの組み合わせで以下が打ち込めますので,これらのキーの正面下にやはりテプラを張り付けて,どれがどのキーになるか,わかりやすくしました。なお,以下の設定中の 「Appleキーと組み合わせたキー名は上記により新しくなったキートップ表示でのキー名です。

Apple + ESC
Apple + 1〜5 F1〜F5
Apple + F6〜F9,F10 6〜9,0
Apple + - F11
Apple + = F12
Apple + CapsLock Fn
Apple + ↑ PuUp
Apple + ← Home
Apple + ↓ PuDn
Apple + → End
Apple + 右Shift Ins
Apple + Backspace Tab


 元々,外でHP-200LXに大きな文章を入力する時に使えば便利だということで購入したもので, VZ-Editorしか使わないと思いますので,それが一番使いやすいようにキー配置を変更しました。

 この状態で使っての感想ですが,この設定前は DOS/V用のキーボードとかなりキー配置が異なるために,ものすごく使いにくかったですが(特にファンクションキーが),設定後のキー・カスタマイズのおかげで,ほぼストレスなく使えるようになりました。



○HP-100/200LXでできるゲーム

 HP-100/200LXでできるゲームは,NiftyserveのFHPPCにかなりの数が登録されております(中でも,シェアウェアの「雀悟狼」は素晴らしいできだと思います)が,その他に,英語DOS上のCGA画面で使用する大昔の米国製のゲームがあります。また,昔のPC-DOS用の米国製ゲームでは,VGA画面のほか,CGA画面ででも使えたものがかなりありました。ということで,私が使えることを確認したゲームです。しかしながら,Windows95/98全盛の昨今,この手の古いゲームを探すのは極めて困難だと思います。

Microsoft Flight Simulator Ver.4 Microsoft社 フロッピーディスク1枚
Giga Games Walnut Creek社 シェアウェア・フリーウェアが満載のCD-ROM
Giga Games(2) Walnut Creek社 シェアウェア・フリーウェアが満載のCD-ROM
Giga Games(2) Walnut Creek社 シェアウェア・フリーウェアが満載のCD-ROM


 3種の「Giga Games」CD-ROMには大量のゲームが収録されていますが,HP-100/200LXの英語画面では見難くかったり,動きが速すぎたり,どう操作をしてもわからないものがあるほか,シェアウェア等もあり,きちんと遊べるものを探すのが大変ですが,どうしてもHP-100/200LXで遊びたい人は手間と暇をかけて探す必要があると思います。



○HP-100/200LXを文庫本に

 HP-100/200LX用の文章読みソフトとして「LogExpress」というのがあります。これを使えば,HP-100/200LXを文庫本代わりに使うことができます(なお,現在のLogExpressのバージョンは1.00以上ですが,私はVer.0.55が一番好きです)。ただし,問題は文章が入ったファイルを探すことで,基本的には小説等を収録した市販のCD-ROMを購入するしかないのですが,そのCD-ROMのファイルはいわゆるテキストファイルではないので,ファイルをHP-100/200LX用のフラッシュメモリカードにコピーしても読めません。このため,CD-ROMのファイルをテキストファイルに変換するためのソフトもあるそうですが,CD-ROMの使用許諾条件に違反すると考えている人もいるようです。

 このような面倒くさい操作を行わずに小説等を読もうという場合は,インアーネット上の「青空文庫」というホームページに,既に著作権が切れたものがテキストファイルとして登録されていますので,それをダウンロードすれば,HP-100/200LXで読むことができます。しかしながら,古いものが多いので,私には興味がないものがほとんどでした。

 ということで,日本語ではなく,英語で書かれているのでよいのであれば,「Project Gutenberg」というCD-ROMが販売されていますので,それを購入すれば,それこそ一生かかっても読み切れないのではないかと思うほど,色々な文章が入っております(なお,これらはインターネットのホームページでも公開されています)。



○ニッケル水素電池に

 私のHP-200LXには単3のニッカド電池が入っており,充電しながら使っていたのですが,ついに充電しても2日間程度しかもたなくなってしまったので,久しぶりに秋葉原の秋月電子通商に行きました。ここはニッカド電池等が非常に安く販売しているので行ったのですが,昔見た時は色々な会社のニッカド電池があったのに現在は1種類だけ,その上,充電容量が大きいニッケル水素電池の方がニッカド電池より安くて,1本 200円でした。というわけで,当然,ニッカド電池を止めて,ニッケル水素電池を購入しました。ううん,多分,ニッカド電池はカドニウムによる公害がさけばれているのと,より大容量のリチウム水素電池の方に生産がシフトしているからなのでしょうね。

 まあ,HP-200LXは本来,ニッカド電池かアルカリ電池の使用しか認められていないのですが,本や@niftyの FHPPC等の書きこみを見る限りでは時に問題は無く,かえって使える時間が長くなるようですので,歓迎なのですが。

 でも。例えばストロボなんかはアルカリ電池が推奨されており,ニッカド電池も使えるものもありますが(大電流が流れるので,使用不可のストロボでは絶対にニッカド電池は使用してはいけないそうです),ニッカド電池が無くなったら,ニッケル水素電池を使ってよいのかどうか,悩むところです。

 ただし,充電終了時点に関しては結構悩みます。というのは,HP-200LXに入れたまま充電する場合,ニッカド電池だと約8時間の充電(4時間位で急速充電ではなくなるので,実際は4時間で充電を終了し,再度,充電操作を行い充電します)の場合は,電圧をチェックするソフトで電圧をチェックすると終了時は2.9V程度となるのですが,ニッケル水銀電池だと2.8Vにもなりません。ということで,満了に充電される時点がわからないので,結局,10時間位の充電で満杯ということにしています。



○水晶発振子の交換(千台に1台のHP-200LX

 私が今まで使っていたHP-200LXは,1994年に購入したHP-100LXの一部のキーボードが壊れてしまってから使い始めたものですが,昨年の終わり頃より FEP起動に使っている 「Filer」キーを押すとハングアップするようになり,内部の平面ケーブルの接触部の掃除やキーボードの掃除なんかもやって,半年以上はその症状が出なくなっていたのですが,再び出るようになったので,本日,新しいHP-200LXに替えました。結局,6年間で2台ということは1台3年間しかもたないということですね。HP-200LXは昨年の1999年に製造完了となったので,昨年末,今年3月はアイツーにて54,000円で,そして,昨日(2000. 9. 9),若松通商にて49,800円で購入しましたので,そして,これとは別に,内蔵RAM が4MBのものも1台持っていますので,修理したHP-100LXと共に,使えるのは5台ということで,後,15年間は使い続けることができそうです。

 ということで,昨日, HP-200LX(2MB)を買ったのはいいのですが,倍速水晶発振子はもう入手できないので(米国から買う事はできるかもしれませんが。なお,これとは別に, 32MHzの水晶発振子は2つ持っているのですが),壊れたHP-200LXより倍速水晶を取り外し,最初に付いていた標準速水晶に交換しました(ハンダ鏝で外し,穴があると思われるところに針を差して,穴を開けるのがコツです)。そして,今度は新しいHP-200LXの水晶発振子の交換も同様に行えば簡単にできます。ただし,筐体を開腹する時はかたくて大変ですが,古いクレジットカードをPCカード着脱レバーのあたりの隙間に差しこんで,無理をしないで徐々に開けていくのがコツです。

 そして,組み立てて驚きました。倍速にした場合,画面表示が乱れ,横にずれるのが普通で,専用ドライバーを組みこむと正常な表示になるのですが,今回はドライバーを組みこまなくても,画面が全く乱れていないのです。こういうことは千台に1台位あるということは聞いていましたが,私の場合は初めてでした。すなわち,これは「千台に1台の名器」ということになりますね。



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