matsumo,matsumo2,matsumoto,matumoto,蓄音機,SPレコード,SPレコード,大人の科学
Japanese Only

前ページ Home(gozaru) matsumoの使用機器目次 クラシック音楽の紹介目次 Home(coocan) 次ページ

蓄音機とSPレコード

最終改訂:2005. 6.18(前回:2004.12.25)

 私はクラシック音楽が好きで,LPのほか,CDも多数持っています。しかしながら,私がLPを集め始めた時はとっくにSP時代は終っていました。勿論,最初に購入したLPは1枚500円程度だった17cmLPで,それ以外に,歌謡曲等のEP(ドーナツ盤),そして,ソノシートを買いました。そして,これらを再生する電気蓄音機は日本コロンビアのポータブル型のステレオで,直径17cmのターンテーブルにLP,EP,そして,SPを再生できるものでした。これを両親に買ってもらったのは確か,中学生の時だったと思います。そして,大学生になり,サンヨーのモジュラー型ステレオ(アンプ・FMチューナー・LPプレーヤーが一体になったものと,2台のスピーカーよりなっているもの)を買ってもらいましたが,こちらでは,LPとEPしか再生できませんでした。おそらく,この頃だったと思いますが,1枚100円でSPを購入しましたが,再生できるプレーヤーがないため,購入してから1回も聴いたことがない状態でした。しかしながら,2004.11.17(木)に本屋さんで「大人の科学 マガジン Vol.06」の付録に「蓄音機」キットが付いているのを見つけ,11/22(月)に購入,そして,組み立ててそのSPを再生・録音し ました。その時の日記です。



2004年11月22日(月)
 「大人の科学 マガジン Vol.06」購入

 2004.11.22(月),学習研究社より出ている付録付きのムック本「大人の科学 マガジン Vol.06」を購入しました。理由は,付録に「レコード盤 録再蓄音機」と言う「蓄音機」キットとソノシートが付いていたからです。すなわち,この蓄音機は基本的には,45回転のEP盤を再生するものですが,少しの改造で33 1/3回転のLP盤や78回転のSP盤も再生できる上,厚さ 0.5mm位の円盤に録音もでき,かつ,これとは別に私が集めているソノシートも1枚付いていたからです。勿論,値段も結構高く,ムック本と言うのに1冊1800円もしました。

 実は 11/17(水)に本屋さんに行ったら妙に厚手の雑誌があることに気がつき,それがこの「大人の科学 Vol.06」 でした。このムック本は以前に針穴写真機を付録に付けたものがあり,それは普通の35mm判フィルムも使用できるとのことで興味を持ったのですが,その時は,既に「コシナ:ベッサL」を針穴写真機にするレンズ(?)を持っていたので,購入しませんでした。しかしながら,こちらは,私が持っていない蓄音機と言うことで,興味を持ち,とりあえず,ムック自体をサッと読んだのですが,蓄音機の回転数の標準が45回転で,SP盤がかけられる78回転にするには改造が必要なこと等と,値段と使用回数のバランスを考えると,1000円ならば「買い」だが,1800円では高すぎると言うこと購入しませんでした。しかしながら,その後,

 (1)私はSP盤は,大昔に100円で購入したものを1枚のみ持っており,今まで,それを一度聴いたことがなく,ぜひ,それを聴いてみたいと思ったことと

 (2)現在,SP盤を再生するには,LP盤(33 1/3回転),EP盤(45回転),SP盤(78回転)を再生できる電気式蓄音機が販売されているが,SPの音は電気の力を使わない機械式蓄音機の方が,SP盤らしいと言う感じがすること

 (3)私は中古のソノシートを集めているが,現在は生産していないと思っていたソノシートまで付録で付いていたこと

と考えなおしたことから,11/22(月)に購入したと言う訳です。

 購入後,まず,本誌の方を読み,私が集めているソノシートは現在でも販売されていること,ソノシートはレコードとは異なり,印刷を応用したような製造工程で,大量に作れることを知りましたが,蓄音機キットの方は,時間をかけてゆっくりと作ることとしました。


「大人の科学 マガジン VOL.06」表紙 「大人の科学 マガジン VOL.06」目次 組み立て終えた付録の「録再蓄音機」


2004年11月28日(日) 蓄音機を組み立て,SPを再生

 結局,11/28(日)の夜に1時間ほどかけて,蓄音機を作りました。これはゼンマイ等を使用した手回し式ではなく,小型モーターを単3型電池で回して,その回転を2本の輪ゴムをベルト代わりにしてターンテーブルに伝えるものです。このターンテーブルは直径12cmしかないもので,どうやらこの蓄音機は17cm盤あたりをターゲットにしているようです。そして,30cm盤や25cm盤の再生の際は,使用しない時にアームを置いておくためのフックを取り外さねば,盤を置くことはできませんでした。また,これは小型モーターを使っているので,電池が必要なことも面倒臭いですね。なお,私は78回転のSP盤しかかけるつもりはないので,ムック本に書かれている改造(と言っても,極めて簡単なものです)を行い,SP盤再生専用にしました。

 早速,1枚だけ持っているSP盤「リスト:ハンガリー狂詩曲第2番」[コルトー(pf)]を付属の鉄針を使用して再生してみました。すると,意外や意外,非常に大きな音で再生されました。アンプ等で音量を上げるのではなく,サウンドボックスと紙製のホーンでこれだけ大きな音になるのですから,驚きました。と言っても,私が小学1年生の時に見た(聴いた)SP盤蓄音機(これはハンドルを手で回してターンテーブルを回転させるものですた)でも,教室中に届く大きな音でしたので,驚くには値しませんが。

 その内,夜間の静かな時にSP盤を再生し(家の前は公園なので,昼間は勿論,夜でも高校生達がサッカーをやっていて騒さいのです),マイクで音を拾って。デジタル化したいです。

2004年12月11日(土) 2枚目のSPを購入

 毎年12月には,地下鉄・神保町駅近くにある「レコード社」ではSPレコードのセールを行っており,今年は12/4(土)〜12/13(月)でした。その最後の2日間,すなわち,今年は12/12(日)及び12/13(月)が2割引になるとのことだったのですが,その2日間は家庭の事情で行けそうもないとのことと,SPレコードは1枚しか持っておらず,もう1枚は欲しいと思ったので,割引無しの12/11(土)にレコード社に行ってきました。

 そして,丹念に見たのですが,さすがに大昔に買った時のような1枚100円なんて言うものはなく,最低でも,25cm盤の700円でした。また,それは普通の1枚物や組物のSPではなく,「レコード・ライブラリー」形式のシリーズ物でした。これが人気の有無によるのか,1枚1000円又は700円の2種類の価格で販売されていました。なお,30cm盤で同様なライブラリー形式のものは,1000円と1500円でした。本当は私が欲しかったSPレコードは「ファーラー(S)」が歌っているものですが,さすがに1枚5000円以上するので,買えませんでしたし,また,ヒュッシュ(Br)のものも3000円ほどで買う気が起きませんでした。

 と言うわけで,購入したのは,私が好きな指揮者の一人のメンゲルベルクがニューヨーク・フィルハーモニック交響楽団を指揮して録音した”モーツアルト:歌劇「魔笛」序曲”(1930年録音)と言う1枚700円の25cm盤でした。


直径30cmのSPレコードを再生している状態 録音に使用した機器((前左:マイクロフォン,前右:MDレ
コーダー,後:USBオーディオ・キャプチャー)


2004年12月12日(日) SPを再生し,mp3ファイル化

 夜中の静かな時を狙って,私が2枚のSPレコード,すなわち,大昔に1枚100円で購入した30cm盤「リスト:ハンガリー狂詩曲第2番」[コルトー(pf),1926年録音]と,昨日1枚700円で購入した25cm盤を,先日,組み立てた蓄音機でを再生し(針は付属の「鉄針」を使用),その音をマイクロフォン「ビクター?:MZ-100」で拾い,MDレコーダー「アイワ:AM-F70」で録音しました。本当は,マイクロフォンはステレオ録音ができる「アイワ:CM-30」 を使用したかったのですが,これは大昔に買ったものだったので,今は販売されていない水銀電池「G13」が電源として必要で,このG13の代わりにやや小ぶりな酸化銀電池「SR44」を入れてみたのですが,電池室の金属に変な風に接触してしまうことから,ショートにより電池が熱くなってしまい,このマイクロフォンの使用を諦めました。このため,会議室やホールでの会議や講演の録音等を行うためのモノラル録音用の「MZ-100」使用しました。その上,MDレコーダーへではなく,直接, USBオーディオキャプチャー「ローランド:ERIROL UA-3FX」経由でパソコンに録音したかったのですが,マイクロフォンの出力端子がミニプラグでそれをピンプラグに変換するアダプターが手元になかったことから,簡単に録音できるMDレコーダー」を使用したと言う訳です。

 そして,夜の23時頃の家の前の公園も静かになった時を狙い,外部の音がほとんど入らない状態で録音することができました。なお,本日驚いたことはモーターの回転により,本体の回転部分の騒音が結構あったことでしたが,SPレコードのザーと言う雑音により,消されてしまったことは意外でした。録音レベルに注意しながら,MDレコーダーに録音しましたが,表面を再生・録音後,今度は裏返しにして裏面を録音・再生すると,蓄音機とマイクの間隔が異なってしまうのか,あるいは,面毎の音量が異なるのかわかりませんが,面により音の大きさが異なるのには驚きました。このため,面を替えた時は録音レベルを調整しました。蓄音機の音もそうでしたが,録音したものでも,強烈な「ザー」と言う音の中で音楽が聞こえるにには参りました。なお,蓄音機自体の雑音や屋外からの雑音はない状態で録音できたことは良かったです。

 2枚のSPレコード共,1曲が両面に渡って録音されていますので,まずは,MDレコーダーの音をUSBオーディオ・キャプチャー経由で,パソコンにWAVEファイルとして録音し,両面分をきれいに接続するように編集する必要があります。また,USBオーディオ・キャプチャーを使って録音する際,同キャプチャーのエフェクターの「ノイズザブレッサー」を最大に効かせましたが,「ザー」と言う雑音は 1/3程度しか減りませんでした。このため,WAVEファイル化した後,同キャプチャー付属のソフト「Sound It! 3.0 LE」を使用して,グラフィック・イコライザーにより,高音部の音量を高音不足にならない程度下げて,ようやく,最初の時の半分位の雑音になりました。ですから,市販の復刻CDよりはかなりきつくSP雑音が残っていますし(ナクソス社のSP復刻CDでは,音は鈍いながらも見事にザーと言う音はありません),また,その雑音の質も柔らかな感じではなく固くて耳につきます。そして,これを, mp3ファイル化し,以下の私のホームページにupしました。

<モーツアルト:歌劇「魔笛」序曲>
(1)雑誌「大人の科学 Vol.6」付録の蓄音機による再生[ファイル名:Mozart_Magic_Flute_Mengelberg-m.mp3 (6.15MB)](sound003)

<リスト:ハンガリー狂詩曲第2番>
(2)雑誌「大人の科学 Vol.6」付録の蓄音機による再生[ファイル名:Listz_Hungarian_Rhapsodies_Cortot-m.mp3(11.5MB)]

 なお,2つのファイル共,パソコンにファイルとしてダウンロードしてから,聴かれる方がよいと思います。そうすれば,ファイルも保存できますし。



2005年 2月20日(日) 3枚目のSPを購入

 2005. 2.20(日),池袋のサンシャイン・シティ内で行われている「中古レコード市」に行ってきました。「レコード社」を始め,数社が出店していたのですが,結構,広い会場で客はまばらでした。日曜日でさえこの調子だったら,普通の日はガラガラ状態ではと思います。

 さて,私の目的は「SP盤が半額」だったのですが,と言っても,2000円以上もするものを半額で買うと言うのではなく,できれば支払い額が 100円と言うものですが(笑),やはり,そう言うものは見あたらず,最低でも1枚 500円のものでした。と言う訳で,本日入手したのは1枚 500円のもの,すなわち,支払い額は 250円の30cmSP盤で,「ワーグナー:ローエングリーン第3幕前奏曲,メンデルスゾーン:'真夏の夜の夢'より'スケルツオ'」(トスカニーニ指揮ニューヨークpo. )です。本当は1枚 700円の「ベルディ:'椿姫'より'第1・3幕前奏曲'」 も買おうと思ったのですが,試聴用のプレーヤーにかけてみたところ,偏心しているらしく,アームが左右にかなり揺れるので止めました。

 と言うことで,これも近い内に,「大人の科学」付録の蓄音機にて再生し,それを録音して,WAVE化したいと思っています。



2005年 5月16日(月)・17日(火) SPを再生し,mp3ファイル化

 2005. 5.16(月)の夜,昨年の12/12と同様な方法で, 2/20(日)に購入したSP盤を「大人の科学」付録の蓄音機で再生し,それをマイクロフォン経由でMDレコーダーに録音し,更にそれを再生したものをオーディオ・キャプチャー経由パソコンでWAVEファイル化しました。そして,その翌日,今度はWAVEファイルをソフトによるグラフィックイコライザーを使ってできるだけ聴きやすい形とし,そして、mp3ファイル化しました。

 しかしながら,さすがに250円で買った30cmSP盤と言うことで,ザーと言うSP盤ノイズは勿論,それ以外に溝に入っているゴミ?によるらしい雑音がひどく出ました。その上,「ローエングリーン・第3幕前奏曲」では,蓄音機のモーターのトルク不足による回転ムラが起き,大音量の箇所で回転速度が下がり,音程も下がると言う状態になりました。ううん,最近はSP盤を再生できる電蓄も2万円もあれば買えますので,そちらの方がいいのでしょうね。蓄音機だと,鉄針を片面毎とは言いませんが,2,3枚に1回は替えなければなりませんし。

 と言うわけで,非常にできの悪い音源ファイルですが。

<メンデルスゾーン:劇音楽「真夏の夜の夢」より「スケルツオ」>
(3)雑誌「大人の科学 Vol.6」付録の蓄音機による再生[ファイル名:Mendelssohn_Midsummer_Night_Toscanini-m.mp3(4.60MB)](sound002)

<ワーグナー:歌劇「ローエングリーン」より「第3幕前奏曲」>
(4)雑誌「大人の科学 Vol.6」付録の蓄音機による再生[ファイル名:Wagner_Lohengrin_Prelude3_Toscanini-m.mp3(3.73MB)](sound001)

 なお,後日,SPレコードの関してよくご存知のBee-yan'g氏より,戦時中のSP盤は針と盤との摩擦係数が高いためか,大音量の部分では回転数が下がるものがあると教えていただきました。今回のSP 盤が戦時中あるいは戦後すぐのものかどうかわかりませんが,Bee-yan'g氏がお持ちの素晴らしい蓄音機でさえそのようなことが起こるのでしたら,雑誌の付録の「モーターのトルクが不足している蓄音機」ではおかしな音が出ても仕方がないと思います。

 前述のごとく,最近は「SP/EP/LP盤が再生できる電気蓄音機+カセットデッキ」と言う「ビクター:音聴機」シリーズが2,3万円で入手できますし,それでしたら鉄針ではなくダイヤモンド針付きのカートリッジを使用していると思いますので,SP盤を再生するにはその方が音も満足できると思いますし,ランニング・コストも低いのではと思います。まあ,雑誌付録の蓄音機は,電気を使わなくて再生すると言うことに意味はあるのですが。



前ページ Home(gozaru) matsumoの使用機器目次 クラシック音楽の紹介目次 Home(coocan) 次ページ