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ソノシート(4) -ソノシート本-

最終改訂:2009. 2.22(前回:2004. 7.11)

 「ソノシート(1)〜(3)」は小学館発行の「世界の音楽」全15巻についてででしたが,このような形ではなく,「ソノシート本」とでもいうべき,「17cmソノシートが数枚が10ページ程の解説書の中に挟み込まれている本」(「ジャケット本」というべきでしょうか)が本屋さんで販売されていました。そして,17cmソノシート1枚にて約10分間の再生ができましたので,下写真の「ウィンナ・ワルツ名品集(1)」だと,約30分,すなわち,30LP片面分の音楽が聴けました。当時の30cmLPの価格は2000円程度でしたから,このソノシート本が450円だと,音があまり良くないことを我慢すれば,半分以下のお金で音楽が聴けたことになります。
 そして,これらの演奏者を観てみると,「山田和男」というのはおそらくあの有名な「山田一雄」氏のことだと思いますし,他にも,大町陽一郎,黒沼ユリ子等,現在でも名前が残っている人達がおります。おそらく,クラシック音楽関係のソノシートは私がわかった以外にも多数販売されていたと考えられますので,もっと多くの人達が録音したと思われます。
 また,1960年後半から1963年にかけて筑摩書房より,小学館の「世界の音楽」の前身とも言うべき「世界音楽全集」全45巻が毎月1冊づつ順次発売されました(最初の構想では30巻位だったようですが,売れたようで,最終的に「40巻+別巻5巻」となりました)。こちらは小学館版と同様に本がメインでソノシートが付いているという形のもので,基本的には1冊につき17cm片面ソノシートが4枚付いており,価格は1巻380円でした。ソノシートは時代的に考えてみると,モノラル録音だと思いますが,演奏者は日本人で,ピアニストの安川加寿子氏の名前もありました。また,小学館版との大きな違いは,小学館版が作曲家毎なのに比較して,楽曲の種類,すなわち,交響曲,管弦楽曲,ピアノ曲等になっていることです。
 しかしながら,これらの録音も今日CD等に復刻されていないものが大部分と思われます。また,日本では本は国会図書館で全出版物が保管されていますが,SP・LP・ソノシート・CD等の音楽関係のソフトはそのようなことは最近まで行われていなかったようなので,ソノシートに残されている1960年代の日本人の演奏録音は非常に貴重なものと考えられます。

<ソノシート本>
 右側が薄いビニール袋に入っているソノシート。このような形で,ソノシートが何枚かはさまれています。また,本の部分には曲目解説や写真等が掲載されています。なお,左は「ウィンナ・ワルツ名品集(1)」です。

<2002. 3.24追記>
2002. 1.12(土),神田神保町の中古レコード店「エテルナ」に寄ったら,「家庭名曲コンサート」というソノシート本が100円で販売していたので,早速購入しました。全12ページ,表紙の裏を含めて計14ページに作曲家のエピソードや曲目解説が記載されている上,17cm両面のステレオソノシートが3枚入っており,内2枚は赤色,1枚が青色のものでした。しかしながら,家に帰って,レコード・プレーヤーにかけてみると,2面において,途中で針が前に進まなくなるものの上,雑音もかなり多く,現在からみると質のあまりよくない当時のプレーヤーで随分かけられたものであったことが残念でした。

<2004. 7.11追記>
インターネット上のホームページを検索して,コダマプレスのソノシートに関し若干わかったので,それを加えました。



<クラシック音楽関係ソノシート本>

ソノシート本表紙 ソノシート タ イ ト ル ・ 内 容 等
<ソノシート本表紙>
<17cm片面ソノシート表面>
Famous Music Works No.1 in Winner Waltz
Player : Rainbow Pops Orchestra
Publish Office : Kodama Press Corporation
 ヨハン・シュトラウス2世作曲の円舞曲「美しき青きドナウ」,「皇帝円舞曲」,「ピッチカート・ポルカ」,円舞曲「芸術家の生涯」,ポルカ「酒・女・歌」の5曲が,直径17cm片面ソノシート(ステレオ)3枚に収録されています。演奏は「レインボーポップス・オーケストラ」とのことですが,多分,クラシック音楽オーケストラの楽員がアルバイト的に雇われている臨時のオーケストラではないかと思っています。本(リーフレット)は全12ページでヨハン・シュトラウスの伝記や収録されている曲の解説が記載されています。残念ながら,音はあまり良くないです。
 どのような音かの確認のため,上記「皇帝円舞曲」の冒頭15秒間程,mp3ファイルJ_Strauss2_Emperor_Waltz_070725.mp3(252KB)化し,WindowsLiveSkyDrive」中の「sound303にupしましたので,ダウンロードの上,お聴き下さい。なお,曲のほんの一部である理由は,この録音は,まだ,著作権が切れておりますので,15秒間程です。なお,かなり雑音はありますが,中古品で入手したものですので,,再生のし過 ぎで,雑音が増えた物と推測しています。しかしながら,,それでも,意外に良い音であったことが確認できると思います。
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<ソノシート本表紙>
<17cm両面ソノシート表面>
家庭名曲コンサート
発行:ミュージック・グラフ新社
<内容>
17cm両面ステレオソノシート3枚入り
<収録曲>
チャイコフスキー:白鳥の湖
メンデルスゾーン:春の歌
ヴォルフ=フェラーニ:マドンナの宝石
ドボルザーク:家路
サラサーテ :チゴイネルワイゼン
J.シュトラウス2:春の声
シューベルト :アヴェ・マリア
ショパン : 子犬のワルツ
パダルチェフスカ:乙女の祈り
シューマン :トロイメライ
モーツアルト:トルコ行進曲
J.S.バッハ :G線上のアリア
ドビュッシー :月の光
<演奏者>
岩窪ささを指揮東京室内O.
服部依子(pf),村田恭代(pf)


<クラシック音楽関係で発売されたことが判明しているソノシート本>
[コダマプレス発売品]
(いずれも1冊450円。これらは持っていません)

タイトル 収 録 曲 目
美しき青きドナウ J.シュトラウス2世:美しき青きドナウ,雷鳴と雷光,ピッチカートポルカ,春の声
 大町陽一郎指揮東京po.(ステレオ)
白鳥の湖 チャイコフスキー:「白鳥の湖」より「第1幕:四羽の白鳥の踊り,第3幕:コール・ド・バレエ,第1幕:円舞曲,第3幕:セーヌと円舞曲,ハンガリーの踊り,スペインの踊り,第4幕:フィナーレ」
 山田和男指揮ABCso.(ステレオ)
くるみ割り人形 チャイコフスキー:「くるみ割り人形」より「行進曲,チョコレートの踊り,金平糖の踊り,トレパックの踊り,アラビアの踊り,葦笛の踊り,中国の踊り,花のワルツ」
 福田一雄指揮ABCso.(ステレオ)
チャイコフスキー名 曲集 チャイコフスキー:「白鳥の湖」抜粋,「くるみ割り人形」抜粋,「眠りの森の美女」抜粋
 山田和男・福田一雄・三石精一指揮ABCso.(ステレオ)
バイオリン名曲集 バッハ:G線上のアリア,ドルドラ:スーベニール,マスネー:タイスの瞑想曲,シューマン:トロイメライ,ドボルザーク:ユーモレスク,コダーイ:カロー村の踊り
 黒沼ユリ子(vn),館野泉(pf)(ステレオ)
ブラームス/ハンガリア舞曲集 ブラームス:ハンガリア舞曲第1・3・5・6・7・17番
 大町陽一郎指揮東京po.(ステレオ)
シューベルト歌曲集 シューベルト:菩提樹,春の夢,鱒,野バラ,楽に寄す,聞け聞けひばり,アベ・マリア,セレナード
 宮本昭太(Br),藤田みどり(S),三石精一(pf),三石精一指揮KODAMA混声cho.(ステレオ)
ショパン名曲集 ショパン:幻想即興曲,革命,別れの曲,子犬のワルツ,夜想曲 変ホ長調 Op.9-2,夜想曲 嬰ハ短調 Op.27-1
 舘野泉(pf),三石精一指揮レインボウ・ストリングス
グランドマーチ 双頭の鷲の下に,雷神,クワイ河マーチ,ワシントンポスト行進曲,ラデッキー行進曲,旧友
 グランド・アカデミックO.(ステレオ)
大行進曲集 星条旗よ永遠なれ,美中の美,”ビゼー:アルルの女”より”ファランドール”,サンブル・エ・ムーズ連隊,軍艦行進曲,”イッポリトス:コーカサスに風景”より”酋長の後進”
 須磨洋朔指揮グランド・ブラスO.(ステレオ)
オペラ名曲ベスト10

(ソノシートは5枚組以上? 価格も不明)
モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲
ビゼー:「カルメン」前奏曲
 三石精一指揮ABCso.
ベルディ:「リゴレット」 より「女心の歌」
 ピーノ・パラッティ(T)
ヴォルフ・フェラーリ:「マドンナの宝石」間奏曲
 石井歓指揮レインボウO.
グノー:「ファウスト」 より「ワルツ」
 三石精一指揮シャンブル・サンフォニエット
プッチーニ:「蝶々夫人」 より「ある晴れた日に」
 今井久仁恵(S),宅孝二(pf)
ベルディ:「椿姫」前奏曲
 三石精一指揮ABCso.
オッフェンバック:「ホフマン物語」 より「ホフマンの船唄
ボロディン:「イーゴリ公」 より「だったん人の踊 り」
ウェーバー:「魔弾の射手」 より「狩人の合唱」
 三石精一指揮コダマ混声cho.


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