ソノシート,フォノシート,photo graph,フォノグラフ,phonosheet,phonosheet,シートレコード,sheet record,ソノシート本,クラシッック音楽,朝日ソノラマ,朝日ソノプレス,matsumo,matsumo2,matsumoto,matumoto
English Japanese

前ページ  Home(gozaru) クラシック音楽の紹介目次 Home(coocan) 次ページ

ソノシート(4d) -初期のソノシート本-

初回:2005. 2.13

 ソノシートは元々,音も聞ける本(雑誌)と言うコンセプトで開発されたものだそうで,初期のソノシート本は,本にソノシートを綴じ込んだ形になっていました。すなわち,よく見るソノシート本に綴じられたビニール袋に直径17cmのソノシートが入っている形ではなく,円形ではないソノシートがそのまま直接,本に綴じられていました。このため,レコードプレーヤーのターンテーブルにソノシート本をおけるように,本の中央部には穴が開けられていました。そして,ソノシート本中のソノシート部分を上にしてターンテーブルに置き,ターンテーブルを回転し,アームの先の針を置くと言う形でした。ですから,ソノシートも平らではなく,少し曲がった状態で,針を置くと言う状況だったそうです。

 2005. 1. 8(土),神保町の新本屋と中古レコード店が入っている「夢空間」にて,「朝日ソノラマ別冊「家庭名曲集2」を1000円で購入しました(1961. 4. 5発行,発売当時の定価:260円)。これは上記そのもので,右側はバインダーで綴じられており,中には文章,絵,写真等のページのほか,円形ではない片面ソノシートが4枚,直接綴じられていました。また,これ以外に,左側は開かないようにするのストッパー,右側には「帯」付きと言う,おそらく購入時そのものの状態でした。

 このソノシートは私が何枚か持っているような円形のものではなく,半円と直方体を合わせた形になっており,右側がバインダーで止められています。しかしながら,バインダー部はきつめで,普通に本を読むのには問題ありませんが,レコードプレーヤーのターンテーブルの上に置くために,ソノシートを上にし,他のページをその下に置くようにしようとすると,表紙のバインダー部近くの部分が切れてしまいました。その上,やはり,ソノシートは平らにはなりませんでした。結局,バインダー部をはさみで取り外してしまいました。これで,とりあえずはまともにソノシートの再生をできると思います。なお,ソノシートは白色の半透明の非常に薄いものです。

 また,ソノシートのレーベルですが,「ASAHI SONORAMA 」,「ASAHI SONOPRESSE」,そして,1枚目,2枚目,3枚目,4枚目の意味とお思われる「1」,「2」,「3」,「4」の数字がプレスされて浮き出しているほか,レーベル面より外側に「B25」と言う数字が刻み込まれておりますが,なぜか,この「B25」と言う数字は4枚共,同じです。と言うわけで,レーベルには曲目は一切書かれておりません。

収録曲(全てモノラル録音)

番号 曲  目
1 J.シュトラウス2: 皇帝円舞曲
石丸寛指揮朝日ソノラマのために編成したオーケストラ
2 シューベルト: 軍隊行進曲
シューベルト: 鱒

石丸寛指揮朝日ソノラマのために編成したオーケストラ(ピアノ入り)
3 モーツアルト: 「セレナーデ第13番」より「第1楽章」
ベートーベン: 「弦楽四重奏曲第16番」より「第3楽章」

阿部富士雄(vn),植木三郎(vn),小橋行雄(va),黒沼俊夫(vc)
4 ショパン: 幻想即興曲
ショパン: 小犬のワルツ

石丸寛指揮朝日ソノラマのために編成したオーケストラ(ピアノ入り)


<朝日ソノラマ別冊「家庭名曲集2」>

 朝日ソノラマ別冊「家庭名曲集2」
 左側: 開かない為のストッパー
 右側: 帯, 更に右側: バインダー
ソノシート本中央部の開けられた穴 右側のバインダー(薄いプラスティック製)
- - -
中のソノシート
(円形ではなく,半円+長方形)
ソノシートの右側はバインダーで付いている レーベルは浮き出しているだけ
「ASAHI SONORAMA 」
「ASAHI SONOPRESSE」,1〜4,B25


 今回,私が入手したものは完全に初期のソノシートの形態だと思います。ともかく驚いたことは,ソノシートが円形で無かったことです。バインダーに綴じられたままでレコードプレーヤーにかけなければならないことは,平面性が悪いほか,ソノシート本の文章・写真等を見ながら音を聴く訳にはいかないことで,この形式が廃れ,直径17cmの円形のソノシートがビニール袋に入れられてソノシート本に綴じられるようになった理由がよくわかります。



前ページ  Home(gozaru) クラシック音楽の紹介目次 Home(coocan) 次ページ